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商品イメージ

ロレックス

時計に興味のない方でも知っている超有名ブランドロレックス。日本では大人気で価格も高騰しております。是非、使っていないロレックスございましたら当店にお売りください。不動のものでも価格は下がりますが買い取れる場合がございます。

スポーツモデル

ロレックス デイトナ

デイトナの歴史は、1961年、NASAの宇宙開発の幕開けとともに発表されたクロノグラフモデル「コスモグラフ」がベースとなっています。“デイトナ”の名称は、1959年「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」が、フロリダにオープン。それ以来、ロレックスはオフィシャルタイムピースを務めたことで関係か強まり、1963年、当時のクロノグラフモデル「コスモグラフ」に、”デイトナ”の名を冠したレース用モデル「コスモグラフ デイトナ」が誕生しました。
当時は小型の薄型ウォッチが主流だったため、厚くて大きいデイトナは、あまり人気がなかったようです。1988年に自動巻へモデルチェンジをする際、生産終了の手巻きモデルがイタリアで人気になり、その後に日本での機械式ブームを経て、現在まで価格が高騰し続けています。
1988年まではヴァルジュー社製手巻きムーブメントを採用し、1988年~2000年の間はゼニス社製自動巻ムーブメント「エル・プリメロ」をベースに製造されてきました。他社製のムーブメントを採用してきたロレックスですが、ミレニアムイヤーである2000年に、ロレックス初の自社設計ムーブメント「キャリバー4130」を発表したことで、当時は大変話題となりました。

1963
「デイトナ」の名を冠したファーストモデルが誕生 (Ref.6239 / 6241)

ロレックス デイトナ 6239


1960年代後半
ムーブメントが変更した第二世代デイトナ (Ref.6262 / 6264)

ロレックス デイトナ 6262


1970年頃
スクリューロック式プッシュボタンを備え、文字盤に「OYSTER」が記された第三世代デイトナ (Ref.6263 / 6265)


1988
リファレンスが5桁へ。自動巻きムーブメントを搭載 (Ref.16520 / 16523 / 16518 など)

ロレックス デイトナ 16520


1998
デイトナ初のホワイトゴールドモデル発表 (Ref.16519)

ロレックス デイトナ 16519


2000
リファレンスが6桁となり、自社製ムーブメントを搭載 (Ref.116520 / 116523 / 116518 / 116519 など)


2008
デイトナ初のローズゴールドモデル発表 (Ref.116505)


2011
ローズゴールドモデルのレザーベルト&セラミックベゼル仕様を発表 (Ref.116515LN)


2013
デイトナ誕生50周年として、デイトナ初のプラチナモデル発表 (Ref.116506)

2016
ステンレスモデルがモデルチェンジ。セラミックベゼル採用 (Ref.116500LN)
コンビネーションモデルがモデルチェンジ、ベゼルデザインを変更(Ref.116503)

2017
セラクロムベゼルのイエローゴールド・ホワイトゴールドモデル発表
オイスターフレックスブレスレットを採用 (Ref.116515LN / 116518LN / 116519LN など)
Features
デイトナの特徴
モータースポーツ用として誕生した経緯がありますので、不要な日付機能はなく、時間経過を見るためのストップウォッチ機能や積算計付きの文字盤、速度計測用のタキメーターベゼルが特徴です。ベゼルに刻まれたタキメータースケールにより、時速400キロメートルまでの平均速度の計測が可能となっています。また、ベゼルには、「UNITS PER HOUR」と表記があり、平均速度以外にも1時間当たりの生産量などが計測できることを表しています。
時代に合わせたモデルチェンジをしていますが、クロノグラフモデルとしてはスタンダードなデザインとなっており、1963年から意匠はほとんど変わらず、当時から完成度の高い時計だったといえます。また、他のモデルにも共通して言えることですが、40mmという現在ではやや小ぶりなケースサイズや、フラットなサファイアガラス、刻印のないシンプルなケースバックなど、普遍的な仕様もロレックスらしさが感じられます。
スポーツモデルであると同時に、そのステータス性の高さも特徴的です。世界で最も人気の高い時計の一つであり、非常に入手困難。そのため、定価を大きく超える価格にて取引されています。

Case Bezel Bracelet
外装の特徴
オイスターケース

ステンレスモデルの他に、コンビネーションモデル、ゴールド及びプラチナモデル、ラバーテイストのストラップを備えたスポーティなモデル。そして様々な宝石・輝石をあしらった宝飾性の高いモデルなど、素材を駆使し、多岐に渡りラインナップされていますので、バリエーションの多さも魅力です。
ケースは、全体的にポリッシュ加工され、美しい鏡面仕上げとなっています。ブレスレットに関しては、ヘアライン&ポリッシュ仕上げのコンビネーションで、スポーティでありながら、高級感のある仕上がりです。流れるような曲面とエッジのきいた平面の仕上げには、加工技術の高さが伺えます。
ケースサイドのプッシュボタンは、1970年代から続く、伝統的なスクリューロック式を採用することで防水性を確保するだけでなく、高い堅牢性、信頼性を誇ります。

セラクロムベゼル

速度計測用のタキメーターベゼルの素材は、一部のモデルにハイテク・セラミック製のセラクロムベゼルが採用されています。既にセラクロムベゼルは、サブマリーナやGMTマスターにも採用されていますが、デイトナの場合は、プレートではなくモノブロックのセラミックが採用されていることで、ベゼル自体に傷が付きにくく、より実用的となっています。
セラクロムベゼルは耐蝕性や、耐傷性に優れるだけでなく、紫外線の影響を受けにくいため、経年変化を起こしにくく、ダイヤモンドに次ぐ硬度により、非常に硬い素材となっていますので、傷の心配はほとんどありません。
タキメータースケールの目盛り部分は、PVD加工で蒸着させたプラチナ、またはゴールドで色付けしています。マットな質感の目盛りは視認性が高く、高級感は損ないません。

ブレスレット/オイスターフレックスブレスレット

ベルト部分は堅牢なオイスターブレスレットが標準ですが、ゴールドモデルには、ラバーベルトテイストのスポーティな「オイスターフレックスブレスレット」仕様があり、選択の幅が広がります。オイスターフレックスブレスレットは、2015年にヨットマスターで初採用され、2017年にデイトナにも展開。以前のデイトナは、ゴールド素材×レザーストラップの組み合わせでしたので、印象が大きく変わりました。
オイスターフレックスブレスレットは、柔軟性のあるチタン・ニッケル合金製メタルブレードを、人工ラバーの一種“エラストマー”で覆ったロレックス独自のストラップです。ブレスレットの丈夫さと、ラバーのしなやかさを併せ持つスポーティなベルトで、現在はゴールドモデルのみ採用されています。バックル部分はオイスターブレスレットと同様の構造となっていますので、装着性は申し分ありません。また、より装着感を高めるために、ベルト内側には、特許を取得した縦方向クッションシステムが備わり、重量のある時計本体をしっかりと安定させる工夫がされています。
なお、レザーストラップモデルとオイスターフレックスモデルでは、バックルの形状が異なりますので、相互の付け替えはできません。(バックルも含めての交換の場合は可能です)。また、ブレスレットとオイスターフレックスの互換性はありません。
Dial
文字盤の特徴
クロノグラフの基本である3カウンターのインダイアルを備えたオーソドックスな仕様となっています。6時位置にあるスモールセコンド(秒針)の他にある2つのカウンターでそれぞれストップウォッチ計測時の時・分を読み取る事が出来ます。
長針、短針、インデックス(ダイヤモンド以外)には夜光塗料「クロマライト・ディスプレイ」が塗布。発光力が強く、青色に発光し、一般的な夜光塗料の約2倍も持続するロレックス独自の夜光塗料となっています。また、針やインデックスの素材は、ゴールド素材を使用し、腐食や劣化を抑えます。
文字盤に関しては、ステンレスモデルは2色のみのラインナップですが、コンビ以上のモデルになると文字盤の種類が多くなってきます。特にゴールドモデルでは、バリエーションも多く、宝飾性の高い文字盤や、マザーオブパールなどを使用したモデル。また、過去にはソーダライトやルーベライト、メテオライトといった鉱石を使用した文字盤、ヒョウ柄文字盤など、年代によって特徴的なモデルが数多く存在します。

Movement
デイトナ・ムーブメントの特徴
歴代のデイトナは、ヴァルジュー社やゼニス社など、他社のムーブメントを改良して使用してきましたが、2000年にロレックス自社生産のクロノグラフ・ムーブメントを発表しました。現行品に搭載するムーブメントは自社製ムーブメント「キャリバー4130」。2000年に発表されたムーブメントが現在でも使用されています。
非常に長く使用されているムーブメントですが、クロノグラフ針への動力伝達に優れる垂直クラッチや、耐久性の高いコラムホイール、耐磁性のパラクロム製ヒゲゼンマイ、安定的な精度を維持するフリースプラングテンプ、72時間のロングパワーリザーブといった性能で、現在のトレンドと遜色がなく、2000年の時点で既に完成されたムーブメントとなっていました。一般的なクロノグラフ・ムーブメントに比べて部品点数は少なく、シンプルで耐久性が高く、メンテナンス性も考慮されている高性能なムーブメントになります。
もちろん、クロノメーター認定ムーブメントで、高い精度を誇ります。スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)のクロノメーター認定を受けていますが、2015年にロレックス独自の新規格「高精度クロノメーター」の導入により、クロノメーターよりも厳しい検査基準を設けています。

これほどまでに多くの人々を魅了する時計は、歴史的に見ても数少ないものです。高性能なムーブメント、長い歴史に裏打ちされた物語、そして完成されたデザイン。
ロレックスは時計の王様とよく言われますが、その中でもデイトナは別格の存在感を持ち、世界一人気の高いクロノグラフであることに間違いはありません。現行品においても定価を大きく上回り、さらにヴィンテージ・ロレックスの中では、1000万円を超える価格のものも多く、圧倒的な人気を誇ります。

ロレックス エクスプローラーⅠ

“ 冒険者”の名を冠する探検家用プロフェッショナル・ウォッチ「エクスプローラーⅠ」。
世界初となるエベレスト登頂時の装備品としてオイスターパーペチュアルの特別モデルが携行され、その登頂時のデータや登山家からのフィードバックをもとに、エクスプローラーは1953年に誕生しました。
大きなメルセデスハンドや、3・6・9の視認性の良いアラビア・インデックス を用いたデザインは当初から変わることなく、長きにわたる伝統的な意匠を継承しています。
素材バリエーションはステンレスのみ、そして文字盤もブラックのみの展開となっており、シンプルに「時間」を知るためのツールとして ロレックスの目指す堅牢性、そしてカレンダーまでも排除することで生み出される抜群の視認性を特徴としたモデルです。

1 ロレックス エクスプローラーI Ref.14270の特徴

2 ロレックス エクスプローラーI Ref.14270のスペック

3 ロレックス エクスプローラーI Ref.14270の製造年

4 ロレックス エクスプローラーI Ref.14270のムーブメント

ロレックス エクスプローラーI Ref.14270の特徴
大きなメルセデスハンドや、3・6・9の視認性の良いアラビア・インデックス を用いたデザインは当初から変わることなく、長きにわたる伝統的な意匠を継承しています。
1990年に、ヴィンテージに類する前モデル(Ref.1016)から大きくモデルチェンジし、リファレンスは5桁へ移行。ドーム状のプラスチック風防から、フラットなサファイアガラスへの変更など、より実用的でモダンな仕様になりました。
デザインや機能的にもシンプルなエクスプローラーⅠは、他のスポーツモデルに比べ、リーズナブルといえる価格でしたが、 1997年に日本のドラマにて「エクスプローラーⅠ(Ref.14270)」が 着用されたことで爆発的な人気となり、デイトナに次ぐ人気機種として、当時としては珍しく定価以上のプレミア価格で取引されていました。
初期生産品(E番、X番の一部)では、 3・6・9のアラビア・インデックスに白いラインの無い、通称「ブラックアウト」と呼ばれる希少モデルが存在しています。インデックスに黒いラインが入り、スタイリッシュな印象で人気のブラックアウトは年々中古相場が上昇しています。生産本数はわずかのため、今後も価格が上がっていくと思われます。

Ref.14270 ブラックアウト
ロレックス エクスプローラーI Ref.14270のスペック
素材:ステンレス
ケースサイズ:直径36mm
ムーブメント:自動巻き( Cal.3000 )
防水性能:100m
夜光素材:トリチウム → ルミノバ
風防素材:サファイアガラス
ロレックス エクスプローラーI Ref.14270の製造年
1990年(E番) ~ 2000年(P番) 【生産終了】

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ロレックス エクスプローラーI Ref.14270のムーブメント
自動巻き-Cal.3000(ロレックス自社製ムーブメント)
もともとはノンクロノメーター仕様のCal.3000をベースに、エクスプローラー向けにクロノメーター化したムーブメントになっています。
精度向上を目的にムーブメントをハイビート仕様の振動数に変更した当時の次世代ムーブメントを搭載して誕生したRef.14270。ムーブメントの基本構造は、現行モデルとほとんど変わらず、完成度の高いムーブメントです。

ロレックス エクスプローラーⅡ

“ 冒険者”の名を冠する探検家用プロフェッショナル・ウォッチ「エクスプローラー」シリーズ。
エクスプローラーⅠの機能性と堅牢性を発展させ、1971年に誕生した「エクスプローラーⅡ」。洞窟内の探検家仕様として、昼夜を区別するための24時間針を備えることで、 エクスプローラーⅠと比べ、機能やデザインが大きく異なっており、独自の進化を遂げています。

ロレックス エクスプローラーⅡ Ref.16570の特徴
Ref.16570は、 「エクスプローラーⅡ」の第3世代。1988年頃から生産され、2011年に後継モデルのRef.216570が発表されたことで生産終了となっています。生産期間は20年以上と非常に長いロングセラーモデルでした。
長きにわたり生産されたRef16570。エクスプローラーのモデル名ではありますが、エクスプローラーⅠと比べるとサイズや機能、文字盤のデザインなど全く別のモデルと言えます。

固定された24時間表示のベゼルと、それに連携して使用する赤い24時間針が特徴的のエクスプローラーⅡ。洞窟や極地のような昼夜が区別できないような状況での使用が想定されているものの、GMTマスターⅡと同様の機能となっていますので、第2時間帯を表示するトラベルウォッチとしても使用できます。
ロレックスのスポーツモデルとしては珍しく、デイトナのステンレスモデルと同様に、文字盤のバリエーションはブラックとホワイトの2タイプ存在します。好みによって選択できることはもちろん、ロレックスのサービスセンタにおいて、文字盤を別のカラーに変更できるといった特徴もあります。

ロレックス エクスプローラーⅡ Ref.16570のスペック
素材:ステンレス
ケースサイズ:直径40mm
ムーブメント:自動巻き( Cal.3185 → Cal.3186)
防水性能:100m
夜光素材:トリチウム → ルミノバ
風防素材:サファイアガラス
ロレックス エクスプローラーⅡ Ref.16570の製造年
1988年頃(R番)~2011年(ランダム)  【生産終了】
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ロレックス エクスプローラーⅡ Ref.16570のムーブメント

cal.3185

cal.3186
GMTマスターⅡ(Ref.16710)と同様のCal.3185が採用され、 GMT針とあわせて、異なる2カ国の時間表示を簡単に知ることができます。 また日付のクイックチェンジ機能を備え、多機能ながら操作感もスムーズで、使い勝手が良いことも人気の一因となっています。
2007年頃からムーブメントが変更され、Cal.3186が搭載されています。基本的な構造は変わらず、心臓部分であるヒゲゼンマイの素材を一新。高性能のパラクロム製ひげゼンマイを採用したことで、高い耐衝撃性と耐磁性、また気温変化に対しても精度の安定性を保ちます。

ロレックス GMTマスター

人類が20世紀に成し遂げた偉業のひとつは航空技術の発達である。ライト兄弟がニューカレドニア州キティホークの海風にライトフライヤー号の初飛行を成功させたとき、それまで絵空事と片付けられていた可能性は扉を開いたのだ。世界初の商用飛行は100年ほど前にフロリダ州内で就航し、セントピーターズバーグから隣接するタンパまでの便であった。のちの1950〜60年代に商用飛行が大衆化し、市民はずっと早く目的地に移動できるようになる。しかし、大陸間の移動が数時間で可能になると、それはパラダイムの変化であると同時に、問題も引き起こした。時刻の調整に関しては特に、である。

1967年 アムステルダム スキポール空港のパンアメリカン航空就航便のダグラス社 DC-8-32 N804PA(画像:RuthAS/Wikimedia Commons)。
 現在地の時間だけが問題となる時代は終わり、むしろ、目的地の時刻と、今いる場所の時刻が同時に必要となった。これは商用航空産業の黎明期に、タイムゾーン間を行き来する商用機のパイロットにとっては切実な問題であった。20世紀の偉大な企業のひとつであるパンアメリカン航空は、ロレックスというスイスの時計メーカーとパートナシップ協定を結び、複数のタイムゾーンの時刻を表示する時計の実用化を模索。実はそのことが、今日の時計収集家垂涎の、歴史的に重要な、スポーツ・ロレックスのアイコニックピース誕生の序章となったのだ:その時計こそがGMTマスターであrふ。
アルビノ(白)ダイヤル GMTマスター Ref.6542

初代GMTマスターは当時としては大型な直径38mmで、パンナムのパイロットのために視認性の高いダイヤルを備えていた。パンナム社支給モデルには特別色の白、別名アルビノダイヤルが支給されたといわれている。その名前は一つだけではない。Ref.6542に関しては、シロイルカという名もある。2015年、HODINKEEのオフィスに全く同じモデルが届き、ベンがハンズオン記事を執筆した。
 GMTマスターは白紙から生まれた時計ではない。その原型は別のクラシックスポーツ・ロレックスに遡ることができ、恐らくその原点は、回転ベゼルを搭載したロレックス ゼログラフ Ref.3346(1937年製)だが、そのモデルのデザインは1953年にサブマリーナーとターノグラフへと受け継がれる。これらのモデルは、アルミニウム製の回転ベゼルで経過分数を計測できる機能を備えていたが、それはロレックスがGMTマスターを開発するにあたっての基礎となるものだった。今や、2カ所以上の場所の時刻を知るための時計として、青と赤のグラデーションに彩られた24時間ベゼルをもつ、ロレックスのGMTマスターが目に浮かぶのはとても自然なことなのだ。パイロットのためのツールウォッチとして出発したこのモデルは、やがて国際的、都会的感覚、旅の多い生活の象徴に昇華。それゆえに、パイロットや航海士だけでなく、有名な俳優、エンターテイナー、アーティスト、哲学者、ミュージシャンにも愛されている-こうした人々は、その個性やライフスタイルが私たちに大きな影響を与えている。
 時計収集コミュニティにおけるGMTマスターのヴィンテージモデルの存在感は日に日に大きくなる一方だ。また、現行のGMTマスターⅡのコレクションは、小売市場における人気モデルの上位を占めています。つまり、ロレックス GMTマスターは、どのモデルも他に例を見ないほどの人気を誇るトラベルウォッチなのである。

初代と現行のペプシベゼル。
 可能な限り、この記事の各リファレンスには製造年を併記した。裏蓋の内側の刻印がケースの製造に関する情報だということを理解することはもちろん重要だが、時計そのものが組み立てられるのは、それから1年経ってもまだということはザラにあり、さらにその時計が店頭に並んで売られるまでには数年を要するということを理解するのも、また重要なことである。70年代半ば、ロレックスは裏蓋の内側に製造年を刻印することを止めた。これ以降の時計は、ラグとラグの間に刻印されたシリアル番号が時計の製造時期を特定するのに適当な情報となりますが、それすら科学的と呼ぶには程遠い指標である。
 初代GMTマスターの発売から65年が経過し、宝石入りやストラップ/ブレスレットの同一モデルの仕様まで含めると、夥しいバリエーションがその間にリリースされている。ひとつひとつを紹介するのは不可能なので、代わりに1955年から2020年に至るまでの節目となるモデルの数々に焦点を当てることにした。
 そのために、私たちはHODINKEEの前寄稿者で、Wind Vintageのオーナーであるエリック・ウィンド氏の協力を再び仰ぐことにした。エリックは彼の友人や収集家の人脈を駆使して、30本を超える珠玉のGMTマスターを本記事にまとめるために提供してくれた。

Ref.6542:1955年〜1959年

Ref.6542(初代GMTマスター スモール夜光プロット):1955年〜1959年

 このモデルこそが全ての始まり。Ref.6542は商用飛行機パイロットの業務用ツールウォッチとして初めて作られたGMTマスターである。60数年後のペプシベゼルのGMTマスターⅡとほとんど姿が変わらない。ロレックスが与えた完成度の高さは、昼間と夜間を巧みに色分けしたベゼルと24時間針をもつGMTマスターのデザインが、長きにわたり時計業界に影響を与え、それ自体がひとつのカテゴリーとして認知された事実から明らかである。多くの人は、この時計を見てボンド映画「ゴールドフィンガー」の劇中、オナー・ブラックマン扮するプッシー・ガロールが身に着けたことを思い出すのではないだろうか。

 合成樹脂のベークライト製ベゼルがRef.6542の特徴として知られる一方で、それには2つの点で問題があった。第一に、ひび割れを起こしやすいことから、Ref.6542後期生産型では蓄光料のないメタルインサートに交換されたこと。第二に、ベゼル上の放射性物質の使用がアメリカ合衆国で物議を醸し、1961年には退役海軍士官とその家族がロレックスを相手取り、Ref.6542の蓄光ベゼルが癌を引き起こしたとして提訴したことだ。
 ロレックスはこれらのベゼルをリコール回収し、酸化皮膜金属製ベゼルと交換。これらの経緯から、オリジナルのベークライトベゼルを持つRef.6542の個体は極端に希少なものとなったのだ。
 1955年から1959年までの5年間の生産期間において、Ref.6542は38mmのオイスターケースに3種類のGMTマスター用のムーブメントを搭載した。最初にCal.1036、次いでCal.1065、そして最後にCal.1066だ。
 Ref.6542初期型の“GMT-Master”のピンク色の文字はとても希少で、ある個体はその表記の上に赤色で防水性能を表す“50m=165ft”と記されていた。最初期の個体には、ロングネックのメルセデス短針が使われており、同時期に生産されていたサブマリーナーRef.6200と酷似する。
 スティール製のRef.6542のケースは数年間の製造でいくつかのバリエーションをもち、狭い面取りのエッジ/傾斜面を持つ個体と、逆に幅広のエッジ/傾斜面を持つ個体が存在する。また、ベゼルの赤と青の配色が逆転した個体まで存在している。スティール製のRef.6542には、GMT針の先端が夜光塗料で覆われている個体と、この記事の多くのモデルがそうであるように、三角の縁取りの内側に夜光塗料が塗布されているものが存在する。
Ref.6542(ビッグ夜光プロット):ケース製造期〜1958年第3四半期

 GMTマスターの初期型の保存状態が良好な個体を紹介しよう。先代のRef.6542に同じく、黒地にギルト(金色)のダイヤルですが、よく見ると、ラジウム夜光塗料の大きさの違いに気づくだろう。通称“ビッグ・ルーム(夜光)”またの名を“マキシダイヤル”と呼ばれることがある(1970年代後半から1980年代前半のサブマリーナーRef.5512とRef.5513 のマットダイヤルから転用された通称)。1958年第3四半期に生産されたケースには、大きめの夜光プロットの進化したダイヤルが組み合わせられる。ベークライトベゼルはそのままに、OFFICIALLY CERTIFIED CHRONOMETER(OCC)表記とチャプターリングも見える。このダイヤル仕様は早々に消え、ロレックスは小プロットのダイヤルデザインに回帰した。

 この非常に希少なRef.6542は夜光プロットが大きくなったとことに加え、チャプターリングがインデックスに近接した-ほぼ接するほど近く、12時位置の逆三角形のマーカーは王冠の先端にほぼ接している
Ref.6542(18Kイエローゴールド、バーガンティブラウン-ベークライトベゼル、アルファ針):1958-1959年製

 Ref.6542については、初期のGMTマスターからゴールドモデルが存在し、スポーツ・ロレックスの中では最初に採用されたモデルであることが分かる(プレ・デイトナの中にもゴールドモデルの存在はあるが)。文字通り高嶺の花であった国際航空便での移動は、数年先行していたロレックス サブマリーナーが想定したスキューバダイビングの環境よりは、貴金属製のこのツールウォッチがよりピッタリだった。


 スティールバージョンと同じく、ゴールド製Ref.6542は38mm径のケースを採用。初代ゴールドモデルも同様にベークライトを採用しましたが、青と赤のバイカラーではなく、バーガンディとブラウンを配色した。ゴールドモデルのダイヤルは2種類存在し、この記事で紹介する、明るいシャンパンダイヤルの他に、バーガンディ-ブラウンのベゼルの配色に近い暗い黄褐色のダイヤルがある。
 ゴールドのGMTマスターで後に繰り返し採用されることになる、ニップル(乳首)アワーマーカーが採用されたのもこのモデルが最初だ。ニップルマーカーは移行期のRef.16758に至るまで、長年にわたりゴールドGMTマスターの証といえる。今回紹介する個体は、金無垢のオイスターブレスレット仕様だ。ケースと同じくゴールド製のツインロック式ねじ込みリューズで、ロレックス王冠の真下に引かれた線で見分けることができる。
 スティールモデルがスポーツ・ロレックスに典型的なメルセデス短針、ロリポップ秒針を採用するのに対し、ゴールドモデルはアルファ針、秒針は末端におもりの付いたシンプルなバトン型を採用した。スティールモデルと同様に、GMT針は小三角形のタイプだ。このモデルに搭載されたムーブメントはCal.1065。
Ref.6542(反転ベゼル):1959年製

 反転ベゼルを持つRef.6542と初期のRef.1675は間違えやす。前述した1961年の訴訟までにロレックスは、ベークライトベゼルのリコールを完了。トロピカルダイヤルをもつ写真(上下)の個体は、元々ベークライトベゼルが取り付けられていたが、最終的にリコールによってメタルインサートに交換された。ロレックスのサービスセンターはベゼルインサートからラジウムを削り取って、トリチウムか夜光塗料なしのベゼルインサートに置き換えたのだ。


 1960年代前半、ロレックスはアメリカ合衆国内の正規代理店に向け、ベークライトベゼルのリコールで生じた混乱について声明を出した。この声明から分かることは次のとおり。ひとつは、この声明文が発行された時点で、605本のベークライトベゼル付きGMTマスターがアメリカ合衆国に輸入されたこと-非常に少ない本数だ。また、声明文ではGMTマスターが“航海士や飛行機のパイロットが、2つのタイムゾーンの正確な時刻を同時に確認するための特殊仕様のクロノメーター腕時計”だと断言している。GMTが当初想定した使用目的から、どれほど逸脱したのかという疑問に加え、価格の変動についても、この声明文は答えている。ステンレスモデルのRef.6542はパイロットに240ドル、ゴールドモデルは600ドル支払うように求めた(訳注:当時の為替は360円/ドルの固定相場。なお、日本国内の大卒初任給は1万800円)。

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Ref.1675:1959年〜1980年

 Ref.1675は1959年から1980年まで生産され、ロレックスでも最長寿モデルのひとつとして知られている。製造期間中、ロレックスはこのGMTマスターに大小様々な仕様変更を行ったが、このモデルに明確な境界線を引くと、2つのカテゴリに分類することが可能だ。初期のギルトダイヤルと後期のマットダイヤルである。この分類は、ヴィンテージ・ロレックスを取り扱う際にはお馴染みの手法で、ヴィンテージのサブマリーナーやエクスプローラーにも見られる。
 ギルトダイヤルのGMTマスター Ref.1675は、1959年から1966〜1967年頃まで製造された。マットダイヤルは1966年から散見され、Ref.1675が生産終了する1979年〜1980年頃をさらに超えて、その次の世代のRef.16750の初期の個体にも採用。Ref.1675の初期型は、ベゼルのフォントが後期以降のモデルに比べ太いことに気付くだろう。初期型であることと希少性から、太字ベゼルはそうでない個体に比べて高値で取引されている。
 ムーブメントに関していえば、Ref.1675はその生産期において、2つのムーブメントを採用した。1965年〜1966年に生産された個体は、毎時1万8000振動/時のCal.1565を搭載。シリアル1400000番台あたりで、ロレックスは当時としてはハイビート仕様だったCal.1575に移行した。このムーブメントは1971年頃にハック(秒針停止)機能を追加。
 ただし、2つのムーブメントを採用するルールには例外があり、それは最初期のOCC表記を持つレアなギルトダイヤルのモデルに適用される。それについては後述するが、ここでこのリファレンスに関する学識をgmtmaster1675.comを通じて提供してくれた、アンドリュー・ハンテル博士に感謝の意を表したい。
ギルトダイヤル
 Ref.6542に引き続きブラックダイヤルには全て光沢のあるギルト(金色)が、GMTマスターRef.1675にも採用された。ギルトダイヤルは、ガルバニックコーティングなる技法によって生み出された。まず、ダイヤルの金属に直接”ROLEX”など文字部分を切り抜いたクリアコーティングを貼る(これはダイヤルの他の部分に着色してしまうのを防止する目的で実施)。次に、黒地にラッカー塗装を吹き付けることで、文字盤に光沢のある艶やかな印象を与えたのだ。
Ref.1675“OCC”ダイヤル:1959年〜1960年

 上の画像はロレックス GMTマスター Ref.1675の最初期の個体である。Ref.6542の特徴であったベークライトベゼルは消え、生産された個体は全てメタル製インサートを採用。この個体のベゼルは、製造時から経年変化によって著しく色が薄くなっている。初期型のRef.1675を見ると、まさにこれが思い浮かぶ:霞がかった青の夜間帯、柔和な赤の昼間帯を指し示すこのベゼルのことである。
 Ref.1675の最初期の個体は“OCC”ダイヤルと呼ばれ、GMT-MASTER表記直下に“Officially Certified Chronometer”と表記されたことに因む。OCCはマイクロステラナットを採用しないCal.1535を搭載することを意味するが、それよりも新しいCal.1565を搭載する個体も実に多いのだ。マイクロステラナットによるフリースプラング調速を採用したCal.1565が正式に導入されて以降、“Superlative Chronometer Officially Certified”と表記が改められました。
 OCCダイヤルはRef.6542の表記と似ていますが、そのフォントはやや大きいことから、先代機からの流用でないことが分かる。Ref.6542と同じように、このRef.1675の個体は“Oyster”と“Perpetual”の間に“-”(ハイフン)の表示がある。
 アルミニウムベゼルインサートが標準仕様となったこととは別に、スティール製の初代Ref.1675と、以降の後継モデルの典型的な特徴となるのは、ケースサイドのリューズガードの存在だ。のちに細かい仕様変更は生じたものの、スティール製Ref.1675には全てリューズガードが付いている。

Ref.1675(ポインテッドリューズガード、トロピカル/ノントロピカルダイヤル、エクスクラメーション/アンダーラインなし):1960年〜1962年

 このモデルで“Superlative Chronometer Officially Certified”表記と、搭載するムーブメントがマイクロステラナットの付いた1万8000振動/時の自動巻きクロノメーターCal.1565が定着。この4ワード表記は今日のロレックスの時計において、おなじみのプリントとなりましたね。
  スティールモデルのRef.1675と初期のRef.6542の最も大きな違いは、リューズガードの有無だが、Ref.1675の初期モデルのリューズガードは、オウムのくちばしのように突き出ていた 。
 上の画像の個体はダイヤルが経年劣化(トロピカル化)して、ベゼルインサートはかなり褪色が進行しているのに対し、下の画像の個体は、ダイヤルが劣化していない。Ref.6542にも見られるチャクプターリングが、初期のRef.1675にも存在する。

ポインテッドリューズガードと劣化していないダイヤル。

トロピカル化していないダイヤル。
Ref.1675(チャプターリング、エクスクラメーション):1962年〜1963年

 一見、このRef.1675はこれまで見てきた数モデルとほとんど違いがないが、この個体にも特別な箇所がある。6時位置下をご覧ください。チャプターダイヤルの内側に置かれた夜光入りのポイントが、バーインデックスと一体で見るとエクスクラメーション(!)マークのようである。
 エクスクラメーションダイヤルは、高濃度のラジウム夜光塗料をやめ、ラジウムの含有量を減らした仕様変更に合わせて作られたと思われる。恐らくは、1964年あたりに「T」刻印が標準化される前のトリチウムを初期採用した個体で、ラジウムとトリチウムも併用したダイヤルが特徴だ。gmtmaster1675.comによると、エクスクラメーションダイヤルは、チャプターリング入りの62XXX〜990XXX番台のシリアルの広範にわたって存在するということだ。

 エクスクラメーションダイヤルは、GMTマスターに限った特別仕様ではありません。この収集家垂涎のダイヤル仕様は、サブマリーナーやエクスプローラーにも見られるものである。
Ref.1675(オープンチャプター、ダブルスイス表記、アンダーライン):1963年

 このモデルではGMTマスターのダイヤルデザインの大きな変更が確認できる。本機までは、どのモデルもダイヤルを周回するようにチャプターサークルが描かれていた(注;海外ではチャプターリング ギルトと呼ばれる仕様)。Ref.1675のこのモデル以降は、それが廃されオープンチャプターへと変更。このかなり顕著な変更点は、ダイヤル面積を多少広げ、その印象を大きく変えた。ご覧のとおり、アワーマーカーは、Ref.1675のこのモデル以前までを含む、従来モデルよりも大きく象られている。
 チャプターリングの廃止は、1963年以降のギルトダイヤルであることの判別要素のひとつに過ぎない。この個体には、“アンダーライン”と“ダブルスイス”表記があり、6時位置の最下部に2回登場する「SWISS」の文字と、“Superlative Chronometer Officially Certified”表記の下に引かれたアンダーラインまでを含めてようやく、この個体が1963年製だと胸を張って言えるのだ。

 本機はポインテッドリューズガードが少し伸びたため、オウムのくちばしのような形状ではなくなっている。この特徴を、収集家のコミュニティでは“ブロード・ポインテッドリューズガード”と呼び、ケースシリアル番号は100万番台あたりに該当する。
Ref.1675(オープンチャプター、ダブルスイス、T<25):1963〜1964年

 6時位置に2つの「SWISS」表記のあるダブルスイス仕様の別の個体。しかし、今度はより大きくなった「SWISS」の隣には、おなじみの「T<25」が併記されている。ロレックスはこの表記によって、ダイヤルから発生する放射線量を明示したのである。「T<25」表記は、トリチウムから発生する放射線量が925メガベクレル(25ミリキュリー)以下であることを意味する。このモデルも、先代ダブルスイス、アンダーラインのRef.1675がもっていたブロード・ポインテッドリューズガードを踏襲した。
Ref.1675(オープンチャプター、ゴールド針):1964〜1965年製;(オープンチャプター、レギュラー針):1964〜1966年

 このモデルはギルトダイヤルの最終型となるRef.1675で、1964年から1965年に製造。この個体の印象的な特徴はそのゴールド針で、下の画像の通常の針の個体よりも古く、希少である。
さて、Ref.1675を象徴したポインテッドリューズガードは、このモデルで今日私たちが目にする現行型GMTマスターⅡに近いラウンド型に姿を変えている。

 さらに、マットダイヤルに変更される直前のギルトダイヤル仕様の後期型のRef.1675をお見せしよう。この典型的な個体には、ゴールド針は採用されず、夜光プロットは先代機と比べ小さくなった。
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マットダイヤル
 ケース製造年が1966年あたりから、Ref.1675はマットダイヤルを採用し始める。ここで、遡ってマーク0と名付けられた最も古い型からRef.1675の最終型まで、その進化の系譜を辿りたい。マットダイヤルのRef.1675は、GMTの生産期間の14年を占め、実際、マットダイヤルはRef.1675の後継機Ref.16750の初期まで採用された。
Ref.1675(マーク0.5、小トライアングルのGMT針):1966〜1967年

 マーク0のダイヤルは最近になって収集家コミュニティで発見され、付けられた呼び名である。マーク0のマットダイヤルを採用したRef.1675は、先代以前のギルトダイヤルと書体・デザインが同じで、非常に希少なモデルだ。
 本機は、文字通りマーク0とマークⅠの間に存在するようなモデル(また、これ以前のマットダイヤルの存在が知られる前は、このモデルがマーク0とみなされたことは、ロレックス収集家コミュニティの探究心の高さを証明したといえるだろう)。ROLEXロゴが横に長い「E」ということから判断するに、マークⅠと見紛う。
 マーク0と1の立ち位置からすると、基本的には過渡期における移行モデルといえる。多くのマーク0は、旧型のCal.1565をムーブメントに採用したが、マークⅠに移行完了するまでに、マットダイヤルとの蜜月を築くことになる1万9800振動/時のCal.1575に載せ替えられた。
Ref.1675(マークⅠロングE):1967〜1972年

 さて、お待ちかねのマークⅠですが、前述したとおり、その名前から初代マットダイヤルと思いきや、そうではない。マークⅠ、別名「ロングE」は、ギルト時代の小さなGMT針とマットダイヤルが組み合わされるマーク0が発掘されるまで、長らく初代マットダイヤルのGMTマスターだと愛好家コミュニティから見なされていた。
 その渾名は特徴的なロゴの”E”の書体に因んで付けられた。Eの真ん中のバーの長さが、他モデルよりも長いのだ。マークⅠを、これ以外に見分けるための特徴として挙げられるのは、小冠の放射状に伸びた「指」が比較的細いこと。マークⅠに関しては、全てマットダイヤルであり、ギルトダイヤル時代から引き継がれたものはないのである。
Ref.1675(マークⅠロングE紫紅色、別名ピンクパンサー):1967〜1968年

 マークⅠダイヤルの別の個体をご覧いただこう。先ほど解説したとおり、ロングEの特徴から簡単に見分けられるのではないだろうか? しかし、このモデルの主役はダイヤルではない;日中時間帯がフクシア(紫紅)色に陽極酸化処理されたアルミニウム製ベゼルインサートであrふ。マークⅠの生産期間は1966〜1972年と長かった一方、この美しいフクシア色のベゼルの個体は1967〜1968年という、短い期間に限られた本数が製造されたと思われる。念のため、アルミニウム製ベゼルは着用時の摩擦や経年褪色の度合いによって、様々な表情を見せることも付け加えておく。
 収集家によってフクシア、または茶目っ気のあるピンクパンサーとして知られるこのマークⅠは、他のRef.1675に比べプレミアム価値を持ち、GMTマスターにエキゾチックな美観を与えた。同時にこのモデルは、当時代理店によってオプションとして販売されたジュビリーブレスレットを装着している。このGMTマスターとジュビリーブレスレットの組み合わせは1970年代に定番化され、2018年に発表された赤青ベゼルを持つGMTマスターⅡの復刻に大きな影響を与えた。
Ref.1675(マークⅡ):1972〜1975、1977〜1978年

 マークⅡは1972年頃に登場した個体で、他のマットダイヤルのRef.1675と簡単に見分けがつく。「ROLEX」の太く、力強いフォントはヒントとなるだろう。さらに注意してみると、他のモデルに比べ、ロゴの「L」と「E」がより密接に配置されている。各文字は結構どっしりと構えているが、文字によっては縦幅よりも横幅が大きい。gmtmaster1675.com によると、Ref.1675 マークⅡのシリアル番号は2,800,000〜3,900,000番台だと確認されたが、ワンオーナーの個体のいくつかは5,000,000番台でも見つかっている。ロレックスがその時期に余ったマークⅡダイヤルを使用したとでもいうのだろうか?
Ref.1675(マークⅢ 放射ダイヤル、スモール夜光プロット):1975〜1978年

 ラディアル(放射状)マットダイヤルとしても知られるマークⅢは、簡単に判別可能だ。ダイヤルの書体を精査するまでもなく、むしろ、夜光プロットに注目を。それらはマークⅡのよりも小さく、先代マットダイヤルのRef.1675に比べてミニッツトラックから遠くにレイアウトされている。いくつかの点で、このモデルは初期のRef.6542を彷彿とさせるものである。また、マークⅢダイヤルはしばしば交換ダイヤルとして使用されたが、当初から装着された仕様もある。ところで、24時間針全体が朱色なのにお気づきだろうか? アフターマーケットでは、よく行われた改造で、上の画像もそうした例のひとつである。
Ref.1675(マークⅤ):1978〜1980年

 マークⅤを見てみよう。この時計は先代マークⅣとかなり似ている。上の個体のようなマークⅤとマークⅣ(『地獄の黙示録』でマーロン・ブランドが着用し、所有した時計と同じ)を見分けるのは、極めてトリッキーではあるが、いくつかヒントが存在する。もし、精査の機会があるならキズミ(時計用ルーペ)が必要となるだろう。
マークⅤでは“-MASTER”のMの右側から引かれた垂線が、下段の“CHRONOMETER”の先頭“CH”2文字の中間点を通過する。マークⅣではその垂線が、“CHRONOMETER”の先頭“C”の真上に交差する。またマークⅤでは、“ROLEX”の“O”の字が少し膨らみ、縦幅より横幅が大きくなっている。このモデルの夜光プロットは、初期のRef.1675に比べやや膨らんでいて、幅広で、その形状から収集家やディーラーから別名“マキシ(Maxi) マークⅤ”として親しまれています。
Ref.1675(マークⅡ、ブルーベリー):1970年代後半

 マークⅡの別バージョンにも触れておくと、上の画像の個体を際立たせるのは、ブルーの単色ベゼルインサートで、収集家から“ブルーベリー”と呼ばれるモデルだ。これらのモデルは70年代に製造され、ロレックスがペプシカラー以外の選択ができるようにブラックカラーベゼルを定番化するための布石としてリリースされたものだと考えられている。
 あらかじめ言っておくと、このベゼルインサートは収集家コミュニティの間では、ロレックスが本当に作ったかどうかも論争の種となっている。ベゼルは、ダイヤルやケース、ムーブメント、ブレスレットのように刻印が入っていないため、贋作の多いパーツでもあり、事実オンライン上でレプリカが入手しやすい。議論の余地がないのは、このブラックベリーGMTマスターが、Ref.1675の中で収集価値が高いということだ。ロレックスがこのベゼルを製造したと信じる収集家の拠り所は、これらの個体が1970年代後半に製造されたシリアル5,000,000番台に凝集しているという事実である。さらに、このシリアル番台にはマークⅡ、マークⅢ、マークⅣ、マークⅤのダイヤルが存在するため、ブルーベリーベゼルと各ダイヤルとの組み合わせも楽しめるわけだ。
 また、ロレックスがこのベゼルを製造したと信じる人々の間では、この時計は販売店では売られず、ロレックスのサービスセンターでテスト用に装着され、代理店でごく限られた顧客のために提供されたと理解されている。アラブ首長国連邦(UAE)の紋章入りGMTマスターのブルーベリーがオークションで販売されたことから、中東の軍用官給品として製造されたものと信じる人もいるようだが、これも後付けされた可能性が拭えない。
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ゴールドモデル(金無垢)
Ref.1675(コンコルド、リューズガードなし)1960年代前半〜1965年

1960~1970年代のロレックスのキャンペーン広告は時計業界におけるマーケティングとして最もアイコニックで効果的だった。この広告は1968年の金無垢のGMTマスターが、コンコルドの試験飛行を担うテストパイロットに着用されたとして宣伝した。
 Ref.6542同様、Ref.1675にも金無垢モデルが存在する。初期のRef.1675にはリューズガードがある一方で、当初金無垢モデルにはそれがなかった。上の画像と後に登場した下の画像のRef.1675のどちらにもメルセデス短針はなく、現時点で知りうる限り、それがRef.1675金無垢の仕様である。
 Ref.1675金無垢モデルはコンコルドと呼ばれ、その名は1969年〜2003年に就航していた、大西洋を横断する超音速旅客機に因んだものだ。針はデイトジャストやデイトナに非常に似通っていて、GMTマスターに採用されたのには、若干の違和感を覚える。リューズガードのないRef.1675の金無垢モデルの多くは、同じ金無垢である初期のRef.6542で見られたアルファ針を採用した。
Ref.1675(コンコルド、リューズガードあり):1966〜1969年

 ずっと後年の製造となりますが、金無垢GMTマスター Ref.1675の別の個体もある。そのケースにはリューズケースが付けられ、オイスターブレスレットと組み合わされる。興味深いのは、長針が極端に細いことで、1968年のロレックスの広告にも確認することができる。これは、リューズガード付きのコンコルドが、オリジナルの針をデイトジャストやデイトナなど別モデルから流用して交換されていないかを特定する、ひとつの方法と考えられる。
 付け加えると、リューズガード付きとそうでない金無垢製Ref.1675は、メルセデス短針と先端の尖った典型的な短針を備えた個体が1960年代終盤に現れ、ブラックダイヤルと同色のベゼルインサートのオプションが存在した。その金無垢モデルRef.1675/8は1980年まで製造が続けられた。
Ref.1675/3(ルートビア):1970〜1980年

 ツートーンカラーのRef.1675/3、通称ルートビアは最もアイコニックなGMTマスターのひとつとして認知されている。中身はRef.1675のままなので、1980/1981年に登場するRef.16750とそのツートンモデルのRef.16753で、後に実装された瞬間日送りカレンダーは搭載されていなかった。これらのモデルを見分ける方法は簡単で、Ref.1675/3の王冠マークがアプライドされた18Kゴールドなのに対し、ツートンのRef.16753、金無垢モデルのRef.16758(下の画像を参照)の王冠はプリントされたものだ。
 今日でもルートビアGMTは、ヴィンテージモデルも現行モデルも両方とも高い人気を誇る。このリファレンスではいくつかのバリエーションが存在しており、ブラックダイヤルにブラックベゼルもそのひとつだ。
 また、ルートビアはクリント・イーストウッドが、プライベートや作品中で着用し有名となったモデルです。
Ref.16758(金無垢、瞬間日送りカレンダー):1980〜1988年



 次に登場するのは、Ref.16750の金無垢モデル。スティールモデル同様、ロングセラーとなったRef.1675に終止符を打ったモデルで、瞬間日送りカレンダーを実装したモデルである。ゴールドモデルはGMTマスターシリーズ初期からの定番だったため、ロレックスがRef.16750をリリースした際、同時にこの金無垢モデルが登場したことには驚きはなかったようだ。
 この美しい個体は、側面が変色していることとラグのエッジが完全な状態であることから、研磨を免れたのだろう。Ref.16758のいくつか(上の画像の個体も含め)は初期の金無垢GMTマスター定番である、ニップルアワーマーカー(突き出たようなゴールド製マーカーの中心に夜光塗料が装填されたもの)がそのまま採用される一方で、ゴールドに縁取られた平坦なマーカーを採用する個体もあり、その移り変わりを見ることができる。
 金無垢製のRef.16758は、サファイアクリスタル風防と革ベルトかオイスターブレスレット、またはジュビリーブレスレットモデルから選ぶことができた。ブラウンベゼルにブラウンダイヤルの組み合わせも存在し、前述した金無垢のRef.1675コンコルドと好対照である。スティールモデルには、引き続きアクリルクリスタル風防を採用。ゴールドが湛えるラグジュアリー感には、サファイアこそ相応しいとされたのだろう。
 私にとって、総金無垢のジュビリーブレスレットのGMTマスターは、1980年代に置けるラグジュアリーウォッチの代名詞のような存在である。

GMTマスターからGMTマスターⅡへの移行
Ref.16750(スパイダーダイヤル、瞬間日送りカレンダー):1980〜1988年

 Ref.1675の後継モデルRef.16750は、スティール製GMTマスターとして約20年間ぶりの新リファレンスとなった。このモデルの決定的な特徴は瞬間日送りカレンダーで、先代Ref.1675でロレックスが導入したムーブメントの1万9600振動/時から2万8800振動/時へとハイビート化した、新ムーブメントCal.3075によって実装することができた。防水性能もGMTマスターとして初めて改良。リファレンス4桁台モデルは50m(165ft)防水だったが、Ref.16750ではその倍に向上。Ref.16750は今日では移行期のモデルとして認識され、ロングセラーとなったRef.1675と比較すれば7年という短い期間で生産終了した。
 このモデルの初期型は、Ref.1675後期のマットダイヤルの基調を引継いだが、ロレックスは徐々にホワイトゴールド製のマーカー縁取りがセットされた艶やかなラッカー塗装のダイヤルに移行。ここに紹介する個体は、まさに後者のタイプで、よく目を凝らすと、ラッカーダイヤルに髪の毛ほどの細さのひび割れを確認することができるだろう。その特徴から、このモデルは“スパイダー”ダイヤルと呼ばれる。


 もし80年代のアメリカのテレビをご覧になったことがあるならば、この時計が『マグナムP.I.』で私立探偵を演じる俳優トム・セレックの腕に巻かれていたことを見たことがあるのではないだろうか。この番組は1980年から88年まで放映されたが、奇しくもRef.16750の製造期間と同じなのだ。
 Ref.1675ではダイヤルから風防に向かって24時間針、短針、長針、秒針の順に針が取り付けられたが、Ref.16750ではその順列を変更:新たな順序では、24時間針は短針と長針の間に移動した。
Ref.16700(GMTマスター最終モデル):1988〜1999年

 GMTマスターの魅力的な面は、1982年のGMTマスターⅡの華々しいデビュー以降もGMTマスターとして存続したことで、このモデルのような古いGMTマスターの新リファレンスは廉価版としての役割を担った。Ref.16700は先代GMTマスターRef.16750の後継だ。
 1988年のリリースによって、Ref.16700はGMTマスターにおける最新にして最終リファレンスとなった。その製造は1999年まで継続。Ref.16700は、ロレックスの最後の“改良”GMTムーブメントともいうべきCal.3175を採用し、その後に続くムーブメント同様、GMT針と短針の独立操作と、それによる第3のタイムゾーン設定が可能となった。製造開始から9年間は、トリチウム夜光塗料が使用されたが、1997年以降は、スーパールミノバに変更された。
 このGMTマスター最終型と同時期に、ロレックスはRef.16760の後継としてRef.16710をリリース。Ref.16760こそ初代GMTマスターⅡである。詳細は次の章にて。
Ref.16760(ファットレディ、初代コークベゼル、初代GMTマスターⅡ):1982〜1988年

 初代GMTマスターⅡのRef.16760は、1982年から1988年まで製造。手に取ってまず気づくのが、それまでのモデルと比べて少し厚くなったことである。短針単独駆動を組み込み、より厚みを増したCal.3085は、分厚いケースを必要としたのだ。この機能は、短針を1時間単位で進めたり戻したりすることで、ムーブメントを停止せずに時差調整を可能とした。Ref.16760はまたの名を“コーク”ベゼルといい、ブラックが夜間帯、日中帯をレッドで配色。収集家コミュニティにおいて、このモデルは“ファットレディ”のあだ名で知られている。また、このモデルをに愛を込めて“ソフィア・ローレン”と呼ぶこともあるそうだ。


Ref.16710(2代目GMTマスターⅡ):1989〜2007年

 GMTマスターⅡ Ref.16710はシリーズ2代目で、Ref.16760の後継モデル。このリファレンスは80年代末から2007年まで、ブラック単色のセラクロムベゼルを備えたRef.116710が登場するまでロングセラーとなったモデルだ。ロングセラー機として2種類のベゼルがあり(上の画像のようなペプシ、ブラック単色)Ref.16710は、GMTマスターRef.16700が1999年に製造中止となるまで併売された。
 Ref.16760の分厚いケースはスリムなケースの要望に応えて廃止されたが、それを可能にしたのが新キャリバー3185である。また、Ref.16710の生産末期にあたる2007年には、Cal.3186を搭載した個体さえ存在する。セラクロムベゼルモデルへの移行モデルの中には、“エラーダイヤル”または“スティックダイヤル”と呼ばれる、Ⅱの上下の水平線がない書体の個体がコレクター垂涎の的となっている。2019年12月にはフィリップスでそのうちの一本が販売された。

 Ref.1675に迫る、18年もの長きにわたり販売されたモデルということもあり、Ref.16710にはいくつかの派生型が存在する。1997年まではトリチウム夜光を採用したダイヤルにT<25のプリントがあるもの、1998年から1999年にかけてはルミノバ、そして2000年から2007年にかけてのスーパールミノバの採用モデルだ。
 2000年には、Ref.16710のブレスレットのフラッシュフィット(エンドリンク)が無垢材となり、2003年にはそれまで外側まで貫通したラグホールが塞がれた。

セラクロムベゼルモデル

Ref.116710LN(ステンレスケース、セラクロムベゼル):2007年〜2019年

 2005年、ロレックスはGMTマスター誕生50周年を記念してGMTマスターⅡのデザインを一新。ケースをかなり大きくし、ブラック単色のセラミック製ベゼルインサートを初めて導入した。当初、記念モデルは金無垢製だったが、2007年には上画像のスティールモデルがリリースされた。このモデルは耐衝撃性と温度変化に強いパラクロムヒゲゼンマイを採用したCal.3186を搭載。また、ロレックスはブラックセラクロムベゼルのGMTマスターⅡで、スティール/ゴールドのツートンモデルRef.116713もリリースした。Ref.116710LNの生産中、青白く発光するクロマライト夜光への移行も行われ、初期の個体はスーパールミノバ、移行完了後はクロマライトの夜光塗料が採用された。
 ここで特筆すべきは、ロレックスがセラクロムベゼルのデビューに、元々単色ベゼルを採用するサブマリーナーやシードゥエラー、デイトナではなく、GMTマスターⅡを尖兵として選んだことだ。金無垢のRef.6542に単色ベゼルを採用した実績があった一方で、時計収集家のGMTマスターのイメージを決定づけたのは、ツートンのペプシ、コーク、ルートビアだったからである。2007年のセラクロム“ルネット・ノワール(フランス語で「黒ベゼル」)”の登場により、ロレックスはコークとペプシ、ブラックのアルミニウムベゼルインサートを廃止してブラックのセラクロムベゼルのGMTマスターⅡだけをスティール製GMTのコレクションに残した。
Ref.116710BLNR(初代バットマン):2013年〜2019年

 それが変わったのが2013年。ロレックスは、Ref.116710BKNR初代バットマンを発表し、特許を取得した加工法により初めてバイカラーのセラクロムベゼルを作り出すことに成功したのだ。ロレックスによると、まずは多孔質のセラミック片をブルー単色に染め上げ、その上に半分だけブラックを上塗りするそうだ。ブルーとブラックのコンビネーションはGMTマスターでは前例のない試みであり、この外観の登場によって青赤の組合わせや黒赤の組合わせが、技術的に困難なのではないかと憶測を呼んだ。それでも、“バットマン”は大いにヒットし、ユーザーは愛を込めつつ、このモデルを“乱暴者”のあだ名で呼ぶのです。
Ref.116719BLRO(復活ペプシ、GMTマスターシリーズ初のホワイトゴールド製):2014〜2018年

 セラクロムベゼルGMTマスターの登場以降、欠けていたもの、また多くのコレクターが恋焦がれていたモデルが2014年にようやくリリースされた。ペプシベゼルである。赤と青の半身一体の時計は、50年代の初期のGMTマスターを体現したものだ。但し書きがあったものの、ホワイトゴールド製のRef.116719BLROのリリースはペプシベゼルの帰還を記念した祝杯のようなものだったのだ。赤いセラクロムを製造することは困難で、ブラック単色がコークに、ブルー単色がペプシなど別の色に移り変わることはさらに厄介だという噂がはびこった。
 ロレックスはそれを見事にやってのけたのだが、ペプシカラーのセラクロムベゼルのデビューを飾るケースの素材-ホワイトゴールドがGMTマスターでは前例がなかったことが、さらなる憶測を呼んだ。つまり、需要を抑えて生産を緩和するためというわけである。新しいペプシベゼルは、スティールモデルのために量産するのに向かないという説があったのだ。
  4年後、ロレックスがペプシベゼルのSSモデルを生産し始めたとき、ホワイトゴールド製ペプシは、ダイヤルが黒から青に切り替えられ、希望があれば既存のオーナーからダイヤル交換を受け付けさえした。ロレックスは、ブラックダイヤルのRef.116719BLROを生産終了し、代わりに青ダイヤルのRef.126719BLROをリリースし、現在でも生産中だ。
Ref.126715CHNR(エバーローズゴールド):2018年〜現在

 2018年は、GMTマスターⅡにとって節目の年となった。後述するSSモデルのペプシに加え、新しいプレシャスメタルモデルが、2014年のホワイトゴールド製ペプシのバリエーションに加わったのだ。ロレックスはこのエバーローズゴールドのモデル(と別のツートンのロレゾールモデル、Ref.126711CHNRルートビア)を、ブラックとブラウン配色のセラクロムベゼルに組み合わせた。このベゼルの配色は革新的である一方で、ロレゾール Ref.126711CHNRは70〜80年代に親しまれたRef.1675/3 やRef.16753のGMTマスター ルートビアを彷彿とさせ、一気に注目を浴びた。セラクロムベゼル配色のバリエーションの充実化は、現代の技術を用いながら昔からのファンを呼び戻したのである。
Ref.126710BLRO(ペプシ ジュビリーブレスレット):2018年〜現在

 ホワイトゴールド製ペプシ GMTマスターⅡの復活の4年後、ロレックスがGMT愛好家待望の時計をリリースしました。SS製のGMTマスターⅡ Ref.126710BLROは、ペプシベゼルをSSスポーツ/ツールウォッチの原点に回帰させると同時に、GMTマスターⅡとして初めて、新キャリバー3285を搭載しました。このムーブメントは、GMTマスターⅡ王国の大きな前進を象徴している。少しずつ改善を重ねていくロレックスの姿勢の例に漏れず、Cal.3285はパワーリザーブ、精度、耐震性と耐磁性などあらゆる点において、卓越性を獲得。70時間のパワーリザーブ(先代のCal.3186は50時間)と高効率なクロナジー脱進機をGMTマスターⅡモデルにもたらしたのだ。ロレックスはCal.3285の開発にあたり、10もの特許を取得した。
 SSモデルのGMTマスターⅡ Ref.126710BLROが、4年前に登場したホワイトゴールド製のRef.116719BLROと事実上同一モデルであることから、ロレックスは差別化のためにジュビリーブレスレットを与え、1970年代、1980年代のGMTマスターのような雰囲気に仕上げた。ジュビリーブレスレットを装着したGMTマスターⅡは、オイスターロッククラスプ機構を搭載し、長さを5mm延長することができるため、夏場の高温多湿な日でも快適に過ごすことが可能だ。

 ロレックスの現行モデルで最も人気が高く、ブランドを超越して熱望されるSSスポーツウォッチのひとつであることに加え、このペプシは、GMTマスターⅡをロレックスの現行スポーツモデルの最人気モデルであるデイトナに比肩するほど、その地位を高めた。
Ref.12671-BLNR(バットマン ジュビリーブレスレット):2019年〜現在

 2019年、ロレックスは初代SSバットマンの後継機をリリース。前年のRef.126710BLROペプシのように、新バットマンはクロナジーエスケープメント機構と70時間のパワーリザーブを持つCal.3285を搭載した。2013年に人気を博したバットマンは、ここにきてGMTマスター固有のカラーバリエーションとして存続することになった。ジュビリーブレスレットと組み合わされた新しいバットマンは、別名「バットガール」とも呼ばれるのは、ブレスレットとGMTマスターⅡに関する規則性が確立されたからに他ならない。
 ロレゾールと金無垢のGMTマスターⅡは、近年オイスターブレスレットと組み合わされることが多い一方で、SSモデルはジュビリーブレスレットが装着されることが多いのだ。将来どうなるかは、誰もが気になるところだが、ロレックスが次にどう動くか予想ができると思い込むのは、あまり賢いとはいえないと私は思う。けれでも、当面の間は、金無垢モデルにはオイスター、スティールモデルにはジュビリーブレスレットが定番となるだろう。

ロレックス GMTマスターのベゼル変遷
 下図のチャートは、GMTマスターのベゼルについて網羅できたとはいえない。ここまでの記事で、ベークライトとアルミニウムインサートは、経年変化の度合いが各々で異なるからである。むしろ、ここではこの記事で紹介したよりも一般的なタイプをお見せする。



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GMTマスターを収集するということ
 ロレックスGMTマスターは私たちと60年を超える歳月を共にしてきた。そして、その年月の中で、当初旅客機用のツールウォッチとしての起源を超越して、世界で最も求められ、収集する価値を持つ時計となったのだ。私たちは1955年の初代Ref.6542から、現行型の多くのGMTマスターⅡまで34種類もの異なるGMTマスターを紹介した。率直に言えば、もっと多く紹介することも可能だったが、記事本文と動画が消化不良にならない程度に間引くことにした。
スティーブンのReference Points ロレックス サブマリーナー 歴代モデルを徹底解説に倣い、私は次の4つの質問を3人の収集家であり、GMTマスターに深い造詣を持つ専門家たちに尋ねたところ、興味深い回答が得られました。
その質問とは:
1.この分野で今後評価が上がる個体があるか?
2.この分野で時計を探す初心者が犯しがちな間違いは?
3.この分野で究極的に理想の時計はあるのか? またその2番手もあるのか?
4.GMTマスターの収集を始める方へのアドバイスをどうぞ。
エリック・ウィンド氏へは金無垢モデルの収集に関して特別に5つ目の質問をぶつけました。
5.金無垢のGMTマスターを収集するうえでのコツを教えてください

匿名の収集家(@watch.me_watch.you:インスタグラム)-Ref.6542

1. まず、聞く相手が間違ってるね。だって、ロレックス サブマリーナーの同時期(50年代)の“ビッグクラウン”や“スモールクラウン”の個体と比べれば、マーケット全体がまだまだ伸びると思うよ。誤解を恐れずに言うと、俺たちコレクターから見て、1950年代のサブマリーナーの面影をこのモデルで追い求めているというわけなんだよ。俺が思うに、その理由の一部は、このリファレンスの捉えどころのない派生モデルに関する情報が少ないからだろうね-もっと言えば、関心の高さに反比例して、デッドストックとか状態の良い個体があまりに少ないことだ。掘り出し物の個体数そのものが少ないので、取引の頻度が少ない分、マーケットとして成長しにくくなってるのさ。あとは、そもそも割れやすいベークライトベゼルのような時計に大金を払うのに抵抗感があるというのも大きいだろうね。まぁ、それでも俺にはあまり関係ないけどね。だって、Ref.6542はロレックス スポーツウォッチの殿堂の中でも、最高にビューティフルなモデルだと思うからさ。俺たちがヴィンテージウォッチを愛するのは、例えば個体ごとに経年変化が様々だったり、ラジウム夜光塗料の焼けの温もりだったり、艶やかなダイヤルだったりするわけなんだけど、このモデルにはそういう要素が詰まってるんだよ。そのモデルならではのゴージャスなベゼル、経年変化に応じて変化する色...ある個体にだけ存在する白い秒針...こうした特徴の全てがこのモデルを面白く、ユニークに、美しくしているんだ。
2.このモデルに限った間違いというのは思いつかないな。ことヴィンテージウォッチに限っては知識こそが力なりという面もある。こうした時計を前にしてきちんと理論武装しておかないと、痛い目を見ることになる。もちろん諺にもあるとおり、売り手を見て買うというのは最も大事なことだね。最近だと、最高の販売店は質問を受けなくても、商品の後ろに立っているのがよしとされるね。高い商品を前にしていると、ついやりがちなんだけどね。
3. これに関して俺はかなり偏っているけど、美点観点だけでいえば、明るい色のダイヤルを持つ18ctのゴールド製Ref.6542は目を見張るものがあるね(もちろん暗い色のダイヤルもある-俺の好みは断然明るい方)。実際、目も眩むようなゴージャスな時計だよ。この記事の“マキシ”ダイヤルのRef.6542、つまり大きいラジウムプロットの個体は、ともすればこの分野での究極的なホーリーグレイル(注;直訳すると聖杯。揺るがないマスターピースということ)となるかもしれないね:シリアル番号の限られた範囲でしか作られず、この仕様の個体はとても希少で、保存状態が良いものとなると、なおさらだよね。
4. 予算と相談すること。予算額を決めたら、優先順位の低い、オリジナルの状態にない候補を消去するとき、どのリファレンスと仕様が自分の予算内に収まりそうか調査すること。ここで大事なのは、他の方法では手に入れることができないモデルを入手するために、保存状態に妥協しないこと。それを売るとき、俺のアドバイスに感謝するはずだ。とにかく勉強すること:研究と探求はこの趣味の醍醐味だからね! 信頼できる筋からの情報収集に努めよ。できるだけ多くの個体を見ること。焦るな! でも最後は、自分の直観と勇気を信じろ。そして買ったら大事にすること。そうでなければ、どんなに条件の良い提示を受けても買うな。俺からのアドバイスはそんなところだ。

アンドリュー・ハンテル博士-Ref.1675

1. まともな4桁リファレンスのスティールモデルを1万ドル未満で入手することは不可能だ。あくまで相対的に過小評価されているという観点でなら、状態がよく、興味深く、出自のはっきりした個体はまだまだ過小評価されているといえるだろう。このような個体は、それがありふれたRef.1675ですら、日に日に入手するのが困難になっている。さらに、これらの個体は、最近のヴィンテージ・ロレックスの動向からは得られにくい安心感を与えてくれるだろう。とはいえ、この“はっきりとした出自”という要素は重視され始めている:したがって、今後も過小評価され続けられるか定かではない。
 特定の“過小評価”されている例を挙げる必要があるならば、移行期のマットダイヤル(マーク0)は、いまだ日の目を見ない状態にある。これらの個体は、後期Ref.1675ギルトダイヤルのプリント文字、王冠マーク、たっぷり使われた硫化亜鉛夜光塗料の状態を維持しながら、マットダイヤル特有の耐久性を享受できるだろう。他のマットダイヤルのようなプレミア価格がついていないが、もし探し当てたなら、注意を惹く何かを感じられるだろう。
2. ひとつは時計に関することなら、どんな分野でも当てはまることがある:人は一番欲しいと思うモデルを、時計の状態を犠牲にするか、信頼性の低い売り手から手に入れようとする。そうではなく、良い状態だと自分が思うRef.1675(つまり部品が交換されていない、ダメージのない、研磨がかかっていない個体)を評判の良い知り合いかディーラーから何度も引き合わせてもらうことだ。
ふたつ目:どうやって立ち回れば良いか分からないのに、いきなりバンザイ・パイプライン(注;ハワイ・オアフ島の有名なサーフスポット)にパドリングしてはいけない。何が言いたいかというと、ヴィンテージ・ロレックスへのリサーチ不足の状態で、レアピースをいきなり探していけないということだ。ヴィンテージ・ロレックスの考証というものは、後付けされたものであり、リファンレンスに関する資料もイラっとするほど杜撰なのである。したがって、レアなGMTと客観的に考えられる個体を探すのは極めて困難だということだ(それを証明するのはさらに困難だ)。自分が何をしているのか把握できていないと、“フランケンシュタイン”のような部品を組み替えた個体や、全くの偽物を掴まされ、せっかく稼いだ金をどこの馬の骨とも分からぬ輩の私腹を肥やすために費やすことになるのだ。まず、70年代のマットダイヤルのペプシベゼルで、フォールドリンクブレスレットの個体をシリアル番号の中間値あたりから探してみると良い。そして、トリプルスイスやティファニー刻印はまたの日の楽しみに取っておくべきだ。マットダイヤルのRef.1675はレアではないので、掘り出し物を見つけるまでに5本以上の個体から選ばないことには、よほど運がよくなければ後悔する可能性が高い 。
マーロン・ブランドーのGMTマスター“マークⅣ”

2019年12月10日、NYで開催されたフィリップスオークションで、200万ドルの落札額が付くまでは、永らくRef.1675の“ホーリーグレイル”であったのが、映画界の偉大な俳優のひとりであるマーロン・ブランドが個人所有した刻印入りのマークⅣである。上の写真でブランドが身に着けているのがまさにその時計であり、地獄の黙示録で演じた、かの有名なカーツ大佐の撮影中の写真である。
2014年、ベン・クライマーはこの時計を12本の失われた時計たちの中に数え、その後2019年に発見されフィリップスに販売が委託された。ジェームズがこの貴重なGMTマスターをハンズオン取材した。
(画像:Mary Ellen Mark フィリップス提供)
3.M.ブランドーのGMTが売れてしまったので難しい質問だ...それ以外で挙げるとすれば、その称号は多くの関係者が精査し認められたパンナムのバリエーションに与えられるだろう。Ref.6542パンナムの存在が不承不承受け入れられてきたが、現時点でホワイトダイヤルのRef.1675の存在が未検証ながら主張されているのみだ。私自身も懐疑的で、コミュニティが確信を得るためにはまだまだ材料が必要だが、本当に存在するものであるならば、これは見ものである。2番手の候補は数多く存在する―あくまで個人の主観によるものだと私は考えている。
 紋章入りダイヤルでいえば、最もよく知られるのがUAE(アラブ首長国連邦)のハヤブサであるが、数の少ないオマーン国軍のカンジャール紋章ダイヤルのRef.1675も浮上しており、この分野における頂点だと考えられる。私はティファニー以外のWネーム、セルピコ・イ・ライナ、カルティエ、アスプレイが注目に値すると考えている。
4.まさに私が上述したとおりだ:ハイクオリティな個体を探すことに集中し、ヴィンテージ・ロレックスの知識の闇に飲み込まれないことだ。他に私が言えることは、半分アドバイス、半分セールスポイントだ。Ref.1675のベゼルインサートは収集家に数万ドルの支出を回避するよう手助けしてくれる。まず、色褪せてないペプシを買うこと、それから“ゴースト(褪色した)”ベゼルインサート、ブラックベゼルインサートを買うとどうだろう:これで、自宅を抵当に入れる必要なく3種類の外観を1本で楽しめるだろう。

ロレックス サブマリーナ

「REFERENCE POINTS」は、世界で最も重要な時計達の完全保存版ガイドとして、正確かつ包括的な情報を、分かりやすい形でコレクターに提供する私たちなりの手段として考案されました。2014年の第一弾以来、このシリーズは、常に読者リクエストの最上位をキープしていると同時に、制作に最も時間と根気を要するものの一つとなっています。数十もの特に状態の良い個体の確保、コレクターコミュニティ内の専門家とのパートナーシップ、数十年にも及ぶ歴史を正確に記録していく作業に必要なリソースは膨大なものになります。だからこそ、ロレックス・サブマリーナーのREFERENCE POINTSを今回皆さんにお届けできることを、私たちは非常に誇りに思います。
ベストな時計はどれ? は、私たちHODINKEEチームが受ける、返答に困る質問の代表格です。もちろん聞きたくなる気持ちはわかりますが、腕時計という、とてつもなく主観と個人的な趣向に左右される存在に対して、「ベスト」という括りで回答するのは不可能と言っていいでしょう。個人的に心に響くデザイン、特別な思い出、生活スタイルすべてがその答えに影響します。そして、この質問に似てはいるものの、私たちなりの答えを出すことが可能な質問の一つが、「歴史上最も重要な時計はどれ?」です。もちろん、これが唯一の答えというわけではありませんが、今回取り上げる時計は、この質問に対する回答の筆頭候補であると言っても差し支えないと思います。
1953年の登場以来、ロレックス・サブマリーナーは、ダイバーズウォッチという枠を超えて、スポーツウォッチというカテゴリー全体を開拓、体現してきたと言えるでしょう。「腕時計」という言葉に対して、多くの人が無意識的に頭に思い描くものはこのサブマリーナーに近いものになるのではないでしょうか。サブマリーナーは、世界中の権威、銀幕のスター、伝説的なアスリートを始め、ありとあらゆる分野の著名人、有名人に愛用されてきました。「黒文字板、夜光塗料付きの針、回転ベゼルを搭載し、腕によく馴染むブレスレット仕様のステンレス製腕時計」というアイデアそのものが、サブマリーナーの存在によって人々に浸透していったといっても過言ではないでしょう。

これだけの地位と存在感を持つサブマリーナーは、実は誤解されがちな時計であるとも言えます。サブマリーナーとして明確に分類できるリファレンスだけで、十数モデルが現在までに存在し、文字盤の表記、夜光塗料によるインデックス(夜光プロット)の違い等をどこまで細かく分類するかによっては、数百ものバリエーションが存在することになります。私たちは、このサブマリーナーという時計全体を、分かりやすく解明する時がきたと考えました。ただ、ご想像いただけるかと思いますが、自分たちとして一定の境界線を設ける必要がありました。
今回の記事では、明確に最初のサブマリーナーであると定義できる1953年のモデルから、最後のクラシックモデルといえるリファレンス5513までの「ヴィンテージ サブマリーナー」に焦点を絞って解説していきます。それら全モデルの共通点は4桁のリファレンス ナンバーであることと、アクリル風防を使用している点が挙げられます。5桁リファレンス、サファイヤ風防をはじめとする先進的な技術を搭載した、現代の時計としてのサブマリーナー達に関しては、またの機会に掘り下げていきたいと思います。
この一大プロジェクトを実現するにあたり、私たちは長年のHODINKEEの協力者であり、ウィンド・ヴィンテージの創設者であるエリック・ウィンド(Eric Wind)氏に協力を仰ぎました。彼がヴィンテージロレックスコレクターのコミュニティに働きかけてくださったおかげで、数十にも及ぶ、世界的に貴重な時計達を記録し、解明することが可能になりました。

サブマリーナーの起源

「REFERENCE POINTS:シードゥエラーを理解する」でも触れた通り、サブマリーナーはダイバーズウォッチとして最初に市場に出た時計の一つであり、その後、瞬く間にジャンルを象徴する時計としての地位を獲得しました。ロレックスにとって、サブという存在は、今日まで続く、会社そのものの方向性を定めるきっかけとなった時計であると言えるでしょう。1950年代以前のロレックスは、現在でいうところのドレスウォッチ、もしくは「汎用時計」に分類される時計を作っており、バブルバック、2レジスタークロノグラフ、デイトジャストが売り上げの中核を占めていました。もちろん、それらの時計にも防水性の高いオイスターケースや「パーペチュアル」と呼ばれた自動巻き機構など、非常に重要な技術が投入されていましたが、その時計達は、現在私たちが「スポーツウォッチ」として認識するものには至っていませんでした。

この状態は、40年代の終焉、50年代の始まりとともに、変化を見せることになります。最初期のエクスプローラーがエベレストの頂上に到達し、(そのオリジナルの時計はこちら)ロレックスは、その後の製品の大半を占めることになる新しいデザインランゲージを、この先10年をかけて模索し始めるのでした。白色や銀色が主流であった文字盤は黒色になり、大型化した夜光プロットがこれまでのアプライド・インデックス(立体的なパーツを取り付けたインデックス)に取って代わるようになりました。ケースはより頑丈な形状に変化し、回転式ベゼルも幅広く使われ始めました。これらの特徴の組み合わせが、エクスプローラー、GMTマスター、ミルガウスなどのモデルとして世に出ることになります。
そして、1953年という年が、ロレックスにとって非常に大きな意味を持つことになります。6202ターノグラフ、エクスプローラー(複数モデル)そして6204サブマリーナーのすべてが、この年にデビューしたのです。小さめのサイズ、フラットもしくはハニカムダイヤル、細身の針などの差異はあるものの、これら最初期のモデル達は、サブマリーナーに強く結びついており、現在の私たちにとって馴染みのある見た目と雰囲気を持っていました。この3つの時計達が、今日まで続くブランドイメージと象徴的なステータスの礎となるロレックス・デザインの創世記を担うことになります。これらの時計は、「スポーツウォッチ」であると同時に、洗練されたデザイン要素を持ち、難解な問題をシンプルなソリューションで解決する、統一性ある製品デザインとしての言語を持っていました。これらの時計は、生まれながらにして最高の実用時計であったともいえるでしょう。

1953年はロレックスにとって大きな年でした。 (写真提供:Christie's)
前置きはこのくらいにして、初号機からモダン世代の始まりまで、ロレックス サブマリーナーの各リファレンスを見ていきましょう。大きく息を吸って、いざ!

リファレンス6204:1953年

これが、“サブマリーナー”という歴史的な名前を文字盤に刻んだ初の時計です。一般的な資料では、サブマリーナーの登場は1954年となっていることが多いですが、それは、あくまでもロレックスが正式に発表し、マーケティングを始めた年になります。シリアルナンバーとケースバック内側の刻印から判断すると、実際の製造は1953年に始まっており、最初期のものには製造時期を示す“II.53”(1953年第2四半期)の刻印があります。
リファレンス6204を観察すると、この時計がサブマリーナーであることは明白ですが、いくつかの特徴には違いが見られます。まず、ケースは後続のモデルと比べて薄い作りになっています。直径5.3mmとかなり小型のリューズと合わせて、このモデルは100m防水として設計されたと考えられていますが、最初期の広告に一例のみ、200m防水であると表記されているものが確認されています。また、後のモデルよりも無骨なデザインが特徴的なベゼルには0から15までの分単位の目盛り(ハッシュマーク)がありません。ミラーダイヤルはより簡素なデザインで、メルセデス針の代わりに、かなり細めのペンシル型の時針分針と、小さめのロリポップを先端に配した秒針という組み合わせになっています。


これらの初期型6204は、後期バブルバックの一部も含めた既存のオイスターパーペチュアルモデルから流用された、ロレックスキャリバーA260を搭載していました。対衝撃機構を実装したこのキャリバーは、当時のロレックスのラインナップの中で最も頑丈なものであり、挑戦的な新参者だったサブマリーナーに最適な選択であったといえるでしょう。
もしもあなたがこのモデルの入手を考えているならば、信頼できる真のエキスパートにまず相談するのが賢明でしょう。このモデルには数多くの非常に細かいバリエーションや奇妙ともいえる特徴が存在するため、購入を決心する前に、各パーツの整合性や状態をしっかり確認するべきでしょう。この年代は、サブマリーナーの歴史の中でも開拓時代まっ只中であり、資料や文献も非常に少ない上に、間違った情報も広く出回っていることを忘れてはいけません。
6204には、大きく分けて二つの文字盤のバリエーションが存在します。最初期シリアルのものは“スプリットロゴ”と呼ばれ、“OYSTER”と“PERPETUAL”表記の間隔が大きく離れているのに対し(フラットもしくはハニカム・テクスチャー文字盤)、ここに掲載する、より一般的なものは、現在のサブマリーナーのようにロレックス銘の下に“OYSTER”と“PERPETUAL”が近い間隔で表記されています。希少なバリエーションとして、イギリス市場向けに作られた、“SUBMARINER”の代りに“SUB-AQUA”と表記されたものも確認されていますが、それらは非常にレアな存在であるといえるでしょう。もう一つ、フラット文字盤で気をつけなければならないのが、その表面の状態です。ロレックスの歴史上、艶ありミラーダイヤル世代のモデルであるにも関わらず、6204に関しては、現時点でまだらな艶消しの見た目になっている傾向があります。もしも艶がしっかり残った個体を見つけた場合、疑いを持った方が良いでしょう。

リファレンス 6205(クリーンダイヤル&ペンシルハンズ):1954年

「ん?逆行している?」と思うかもしれません。この時計には“SUBMARINER”の表記がどこにもありませんが、6時位置に“SUBMARINER”を冠した6024の後に登場したことは間違いありません。ロレックスが1954年初頭の短い期間のみ、文字盤からモデル名を廃した理由は、ブラックボックスのようなロレックスの秘密主義のおかげで、私たちが知ることはできません。しかし、彼らがこの仕様のバリエーションを世に送り出したのは間違いなく、結果、それらは“クリーンダイヤル”サブと呼ばれることになります。ロレックス銘と“OYSTER PERPETUAL”の二行の表記のみのこの文字盤は、ギルト・チャプターリングバージョンの6204と非常に似通っています。針もまた、6204のようなペンシル&ロリポップ仕様となっています。これが、メルセデス針を使わない最後のサブマリーナーとなりました。


注目すべき二つの重要な変更点はケースとリューズです。前者は、少し厚くなり、後者は5.3mmから6mmへとサイズアップしています。防水性能に変更はありませんが、時計全体の堅牢性とリューズの操作性のアップが図られたと言えるでしょう(5.3mmの小さなリューズの操作性はとても良いとはいえません)。文字盤のバリエーションとしては、6204のそれと非常に近いですが、“クリーンダイヤル”という点は、このリファレンスにのみ見られる特徴です。

リファレンス6205(シグネチャー&メルセデスハンズ):1954年

このバージョンは、上記のモデルと同じリファレンスではあるものの、一般的に認識されているサブマリーナーの見た目に、明らかに近づき始めています。“SUBMARINER”の文字が文字盤6時位置に復活し、特徴的なメルセデス時針がついに登場すると共に、秒針のロリポップの先に直線状の先端部ができました。特筆すべき点は、これらの針が後述する5512や5513と比べて、明らかに長いことです。時針の文字盤中心からメルセデスマーク部分をつなぐ直線部は後継モデルよりも長く、分針はチャプターリングギリギリまで伸びています。もしもこれらが後継モデルのように短ければ、整備時に交換されたものか、正規のパーツではないということになります。


6204と同じく、6205のベゼルにもハッシュマークがないことにお気づきでしょう。時々、12時位置に赤色の三角印と、そこから15分まで続くハッシュマークのあるベゼルがつけられている場合がありますが、それは後づけされたもので、このリファレンス用ではありません。赤三角印とハッシュマークは、もうしばらく先まで登場しないからです。もう一つ注意すべき点は、ベゼル自体(インサートだけではなく)が、大型の滑り止め付きではなく、この年代に見られるコインエッジ型のものであるかどうかです。もしもそうでなければ、ベゼルごと交換されている可能性が高いです。

リファレンス6200(エクスプローラーダイヤル):1955年–1956年

さて、そろそろワイルドな領域に入ってきました。この時計は6204の2年後に登場したにも関わらず、それよりも小さいリファレンス・ナンバーが割り当てられています。その真相を知る人はいませんが、強いて仮説を立てるならば、このモデルの方が先に開発されていたものの、ロレックスが何らかの理由で発表を遅らせたのかもしれません。ただ、どんな仮説もどんぐりの背比べでしかないというのが正直なところです。
世界一高価なサブマリーナー

大多数のリューズガードなしのエクスプローラーダイヤル・サブマリーナーはref.6200ですが、一部、ref.6538でこの珍しい文字盤仕様のものも存在します。それらはオークションで高額取引されており、ここに掲載する、赤色の防水性表記付きでベゼルが欠落している個体は、2018年6月に100万ドルで落札され、世界一高価なサブマリーナーとなりました。
詳細レポートはこちら。
6200は、サブマリーナーの最高傑作リファレンスの一つとされ、多くの真剣なコレクター達を熱狂させるモデルであり、“キング・サブ”と呼ばれています。このモデルは、サブマリーナー初の8mmの大型のリューズ(通称:デカリューズ)を採用し、その外装には、“Brevet”の刻印が入っていました。また、このモデルは、別の有名ロレックスモデル譲りの3-6-9時マークが入ったデザインからエクスプローラーダイヤルと呼ばれる、新しい文字盤を世に送り出しました。この世代は、防水性表記やクロノメーター認定表記以前であり、後のモデルでは失われてしまった、非常にシンプルな見た目の文字盤に仕上がっています。それが、ラジウム塗料で描かれた大きなアラビア数字を際立たせることにも貢献しています。
6200のケースはこれまでのモデルよりも少し分厚く、幅広のデザインになっており、デカリューズと合わせて、これまでの倍の耐水性(200m)を提供しました。また、大きく分けて、スモールロゴ(上写真)とラージロゴ(下写真)の2種類が6200リファレンス内に存在します。前者には6時位置の“SUBMARINER”表記がなく、後者にはそれが存在します。両バージョンで、前リファレンスでお馴染みの、長めのメルセデス針とハッシュマーク無しのベゼルが採用されています。

これらを見ると、ロゴサイズの違いが、時計全体の雰囲気を大きく左右することが分かると思います。各バージョンの正確な製造数は分かっていませんが、合計で約300個前後と考えられており、ラージロゴの方がスモールロゴよりも明らかに多く作られたようです。ただ、このリファレンス自体が非常にレアなため、その中で状態の良い個体はさらに見つけにくく、ロゴサイズよりも、時計自体のコンディションと、どれだけオリジナルのパーツが揃っているかが価値を決めていきます。
6200の最も重要なポイントというわけではありませんが、新しいキャリバーであるA296が搭載されたことにも触れておきましょう。技術的なスペックとしてはA260と似通っていますが、サイズが26.4mmから29.5mmへと少し大きくなり、ビッグクラウンモデルの大きめのケースによりフィットするようになりました。


リファレンス 6536/1(最初期バージョン):1956年–1957年

いよいよ、色々と難しくなってきました。ここまでのところ、ほとんどのリファレンスはバージョンごとの特徴が比較的分かりやすく、バリエーションとしては多少の違いがある程度でした。1956年以降の多くのリファレンスでは、各バージョンの製造年数も伸び、時期ごとの違いやバリエーションも増え、微細なディテールが今日のコレクターにとって重要な要素になってきます。
この最初期のリファレンス6536は、実際には、後述する6538との“ダブル・リファレンス”であるといえます。このバリエーションでは、8mmではなく6mmの小さいリューズが使われており、ケースとケースバック内側の“6538”の刻印が横線で消され、その下に“6536”と刻印されています。専用のケースとリファレンス6536/1が割り当てられるまでに、非常に少数の個体が製造されました。

6536/1については、大きく分けて3つの世代を掘り下げていきます。最初期のバージョンは、6200と一部時期が重なる形で1956年に製造が始まりましたが、明確に違う時計に仕上がっています。まず、防水性は100mになっており、小さめの6mmリューズと少しスリムな6205のケースが使われていました。そして、このバージョンは12時位置に“ROLEX / OYSTER PERPETUAL”、6時位置に“100m=330ft / SUBMARINER”と入った、初の“フォー・ライン”サブマリーナー文字盤でもあります。文字盤そのものは、ラジウム夜光プロットとチャプターリングを備えたギルト仕様ですが、針はこれまでのモデルからの進化を始め、短めのメルセデス時針と、視認性を高めたとされる真っ白な秒針が搭載されました。
6536/1登場と共に、ロレックスはついにバブルバック世代のキャリバーから離れ、よりスリムなキャリバーをサブマリーナーに搭載し始めます。興味深いことに、6536/1に搭載されるキャリバー1030は、A260とA296と同じ1950年に登場しており、多くのオイスターパーペチュアルや、有名なref.6610を含むエクスプローラーにも使われていました。2.5Hz(1万8000振動/時)仕様のこのキャリバーは、わずか5.85mmの薄さで、自動巻ローターを犠牲にすることなく、ケースバックの出っ張りを大きく減らすことを可能にしました。

リファレンス6536/1(中期バージョン):1957年

中期型6536/1は初期型と非常に似通っていますが、ベゼルと秒針の2点の違いがキーになっています。このサブマリーナーが、後継モデルでも使われることになる、有名な赤三角印を0/60分位置に配する初のバージョンになります。合わせて、白色の秒針上の夜光プロットのサイズが少し小さくなりました。このバージョンと差別化するために、正確には秒針の円形部分の先に尖った先端部分が付いているにも関わらず、プロットが大きめの初期型の秒針を“ロリポップ”秒針と呼ぶ人もいます。

これら2世代の6536/1を並べてみると、ヴィンテージ サブマリーナーの世界において、個々の時計達の間に、どれだけ多彩なバリエーションが生まれ得るかが実感できると思います。例えば、ここに掲載する2つの個体の文字盤達は、ほぼ同じ色と仕上げを持って生まれたはずですが、何十年もの時を経て、それらは違った色褪せ方をし、プリントも次第に違った見え方をし始めてくるわけです。これらの個体については、それぞれが各々の「あるべき姿」をしているといえるでしょう。それが、いかにお互いと異なる姿であろうとも。

リファレンス6536/1(最終バージョン):1957年–1958年

リファレンス6536/1は、最初のバージョンが店頭に並んでからたった2年で、ここに掲載する最終形態へとたどり着きました。もちろん、バージョン2からバージョン3への違いは非常に細かいものになります。注目すべき点は、ベゼルが再度変化を遂げ、0/60分から15分位置にかけて、ハッシュマークが付いたことです。また、この後期型のベゼルを搭載する個体として本来あるべき針が保持されているか、チェックする必要があります。保持されていれば、白色の秒針ではなく、他の2針とマッチする真鍮色の秒針となっているはずです(ついでに、秒針の夜光プロットはさらに小さくなりました)。
ここに掲載する個体のベゼルには赤三角印がついていますが、ハッシュマーク有り、赤三角印無しの6536/1も存在しました。劇的な時を過ごしたこの仕様の個体を、ジェイソン・ヒートン(Jason Heaton)のレポートで見ることができます。


リファレンス6538(フォー・ライン):1956年–1959年

ロレックスは、“スモール・クラウン”と呼ばれるリファレンス6536の製造期間中に、“ビッグ・クラウン”ことリファレンス6538も製造していたことが、状況をさらにややこしくしています。多く人たちにとって、このモデルこそが、ザ・ロレックス・サブマリーナーであるといえるでしょう。1962年の「007 ドクター・ノオ」でショーン・コネリーが着用したことであまりにも有名なこのリファレンスは、無骨な実用時計感を持ちながら、ヴィンテージモデルのチャーミングな雰囲気にも包まれたモデルです。
6538には大きく分けて二つのバリエーションが存在します。6時位置に4行のテキストがあるバージョンと、それが2行のバージョンです。まずは、前者から見ていきましょう(上写真)。12時位置の“ROLEX / OYSTER PERPETUAL”に加えて、“200m=660ft / SUBMARINER / OFFICIALLY CERTIFIED / CHRONOMETER”の4行が6時位置にあります。このリファレンスが、サブマリーナーとして初めてクロノメーター認定テキストを冠したモデルであり、ギルト・チャプターリング文字盤の複雑な配色が見て取れると思います。モデルとしてのブランディングはすべてゴールドで、その他のテキストは白もしくはシルバーとなっています。


“Brevet”刻印の8mmリューズ、ハッシュマークなし赤三角印ありのベゼル、そして幅広のケースのコンビネーションは、圧倒的な存在感を出しています。もしもあなたが、これらの初期型ビッグ・クラウン・サブを試着したことがなければ、試させてくれるコレクターかディーラーを探すことをお勧めします。その装着感は、小型のサブマリーナーとも、リューズガード付きのものとも明らかに異なるもので、テキストが追加された文字盤と相まった外観の雰囲気も、6200のそれとはがらりと変わっています。私が初めてこのモデルを手に取った時、なぜこのモデルがこれほど伝説的なクラシックとしての地位を得たのか、一瞬で理解しました。

リファレンス6538(ツー・ライン):1956年–1959年

さて、フォー・ライン6538はクロノメーター認定されていましたが、同じリファレンス中に、クロノメーター仕様でないものも存在していました。これらの非クロノメーターの個体は、“OFFICIALLY CERTIFIED / CHRONOMETER”のテキストが6時位置から消えた、シンプルな文字盤になっています。結果として、これらの時計は、よりオープンな文字盤の雰囲気を醸し出しています。上写真の個体は、美しい深い茶色のトロピカル文字盤になっているのに対し、下写真の個体はまだ漆黒の文字盤を保っています。先ほどの例のように、これらの個体はまったく同じ見た目で生を受け、60年を超える時を経て、全く違う雰囲気の時計へとたどり着いたとことになります。
クロノメーター認定の表記が文字盤にない個体は、まず間違いなくCOSC認定されていないと
言えるでしょう。
ただ、ここはヴィンテージ ロレックスの世界、
例外も存在します。
これら後期型の6538の文字盤はシンプルですが、ベゼルの方は0/60分から15分位置へのハッシュマークが復活し、12時位置の赤三角印も、このモデルの最初の7〜8年間の製造期間には多く見られました。

小柄な姉妹モデルである6536と同じく、ツー・ライン6538用として正しい針には、複数のタイプが存在します。前期型に比べてスリムな白色秒針と、さらにスリムな真鍮色秒針バージョンの両方が正解です。これは、理論上、大きな白色秒針のみがオリジナル・コンディションとして正解であるフォー・ライン6538との対比になっています。

リファレンス5510(最後のビッグクラウン・リファレンス):1958年

リファレンス5510は、一時代の終焉を告げるモデルといっていいでしょう。これが、8mmのデカリューズを使用する最後のサブマリーナーとなりました。見ての通り、このモデルはこれまでに登場したいくつかのモデルと同時期に製造されており、それが、この時期のサブマリーナーの歴史を非常に複雑なものにしている理由の一つでもあります。その時期に販売されていたモデルの種類、そしてそれらが新品時にどんな姿をしていたのかを理解するためには、古い広告や販売代理店の資料などを隈なくチェックする必要があります。

もしあなたがここにある写真を見て、「え? 一つ前のツー・ライン6538と同じじゃない?」と思っても無理はありません。主だった特徴である大型のリューズ、ハッシュマークと赤三角印付きベゼル、そして小さめのメルセデス針は全く同じなのです。私が複数のディーラーやコレクターに見分け方を尋ねたところ、ほとんどの答えは「ラグ間のリファレンス・ナンバーの刻印で見分ける」でした。そういうことにしておきましょう。
また、5510は明らかに現代的なキャリバー1530を搭載した最初のサブマリーナーでもありました。このムーブメントは1957年に登場し、少しずつロレックスのラインナップに浸透してきました。このムーブメントは、5510、5508、そして5512の各モデルに継続して使われましたが、ムーブメントそのものも同形式番号内で進化を遂げたため、世代によって仕様が異なります。最初のバージョンは17石仕様で登場し、その後、24石、25石のバージョンも製造されました。同じく、ローターのサイズの形と、色付きのテフロン加工が施された歯車の仕様も変化しました。

リファレンス5508:1958年–1962年

そろそろパターンが読めてきたのではないでしょうか? 6538にスモールクラウンの姉妹機である6536/1が存在したように、5510にも、5508という小柄の相方が存在しました。この時計は、防水性が100mでよりスリムなケースとリューズを備えつつ、6536/1からデザインの進化を遂げたモデルでした。このモデルでは、落ち着いた雰囲気のメルセデス針が最初から一貫して使用され、インデックスとタイポグラフィのバランスが非常に良い文字盤が採用されました。

5508には、5年に渡る製造期間中に進化した点が2つあります。その1つ目は、ベゼルの赤三角印が銀色へと変わっていきました(一貫してハッシュマーク有り)。そして2つ目は、文字盤に使われた夜光塗料の素材です。1960年代初頭、人々は、ラジウム塗料が時計技師とユーザー双方に及ぼす危険性に気づき始めました。そして1963年、ロレックスは、これ以降の全モデルのトリチウム塗料への移行を実施することになります(1990年代に合成素材が登場するまで)。ただし、1960年代初頭に製造された5508では、ラジウムの含有量を下げた、明るめの色合いの夜光塗料を使用した個体が確認されています。こちらに挙げる2つの個体を見れば、その差異は歴然です。1つ目が初期の例、2つ目がかなり後期に当たる例となります。

5508には、もう一つ重要なポイントがあります。これが、右側面にリューズガードがないケースを採用した最後のサブマリーナーとなったのです。1962年より先、全てのサブマリーナーは、ロレックスの看板ともいえるプロテクターをリューズの両側に搭載することになり、これまでより多少かさばる輪郭となるものの、さらに頑丈な道具として進化したといえるでしょう。僕らがまだ、ダイブウォッチが実際の潜水器材だった時代の真っ只中にいることを忘れてはいけません。デザイナー達は、この時計があなたの911の運転席でどう見えるかよりも、水中でいかに機能するかを考えていたのです。


リファレンス5512(スクエア・リューズガード):1958年–1962年

1959年のリファレンス5512の登場は、私達の知る現在のサブマリーナーの基本形に到達した瞬間でした。約40mmのケースに、面取りの入ったラグ、リューズガード、そして少し大きめの7mmリューズ、ハッシュマーク付きのダイブベゼル、12時と6時位置にテキストを配した落ち着きのある文字盤、200mの防水性、そして標準仕様のメルセデス針と、ここにすべてが揃いました。
しかし、5512は1959年から1980年までの20年以上継続して製造されることになり、そのバリエーションは数十にも上ります(コレクターの見解によってはさらに増えます)。ここでは、特に構造的な変化や歴史的に大きな役割を果たした、重要なバージョン達に焦点を当てていきます。すべてのロレックス・フォントのバリエーションの掘り下げや、王冠ロゴのバリエーションにおかしなニックネームをつけていくといった作業はまたの機会にしたいと思います。

この最初期の5512は、リューズガード無しのサブから現代的なリューズガード付きのサブへ移行する、過渡的なバリエーションです。このモデルは、先出のモデルのような美しいミラーダイヤル、ハッシュマークと赤三角印付きのベゼルを備えており、そこにこのリューズガードが追加されています。先端が完全に切り落とされた、この角型のリューズガードの形状は、これ以降のモデルと一線を画しています。この時計の、非常に印象深い輪郭を観察すると、ロレックスがまだ、デザインの詳細を煮詰めている段階にあったことが窺い知れます。リューズガードの登場により、確かにリューズの防護性は上がりましたが、その操作性には少々難があったといえるでしょう。

リファレンス5512(イーグルビーク・リューズガード):1959年

この時期、ロレックスは製品改善の試行錯誤を重ねていました。もちろんそれは、時計をより良いものに昇華させることに繋がったわけですが、その歴史を紐解く作業を厄介なものにしたことも事実です。角形のリューズガードに改善の余地あることを学んだロレックスは、尖った先端へ続く斜面の形から“イーグルビーク”(鷲口)と後のコレクターが呼ぶことになるリューズガードへと移行しました。この形は、既存のスクエア・リューズガードのケースを削り落とすことで作られたと考えられており、それによって、製造プロセスの大掛かりな変更をすることなく、迅速な改変作業を可能にしたわけです。

さて、私と同じく、「もしもこのデザインを再現したければ、現存するスクエア・リューズガード5512をこの形まで削れば良いのでは?」と考えた方もいるでしょう。短い答えは、「イエス、多分可能」です。ただ、スクエア・リューズガードは、よりレアかつ高額取引されるバリエーションであり、そこまでして偽のイーグルビークを作って人を欺く意味はあまりないといえます。もしその希少性が逆であれば、おそらく問題になっていたでしょう。

リファレンス5512(ポインテッド・リューズガード):1959年–1963年

私達はまだ、クラシックなミラーダイヤル5512の時代にいます。リューズガードの変化は続き、ここに取り上げるのは“PCG”もしくは“ポインテッド・リューズガード”と呼ばれる5512です。そのリューズガードは、上写真のイーグルビークタイプのそれよりも直線的な輪郭になっていることが分かると思います。この形を角型のリューズガードから削り出すことはできず、ロレックスが製造工程を変更し、このモデル専用のケースを製作したことが分かります。約4年に渡る製造期間を経て、ミラーダイヤルの5512は、その後の大多数のサブで採用されることになる、角の取れたリューズガードへと移行することになります(後述するマット5512とギルト5513を参照)。
サブマリーナーの製造時期について

ヴィンテージ ロレックスについてひとつ知っておくべきことは、「製造時期」の割り当てが、想像以上に複雑な作業だということです。1970年代半ばまでは、ケースバック内側の下部に製造時期が刻印されていました(この時計の場合、1968年第二四半期を意味する“II.68”が入っています)。ただ、これはあくまでケースの製造時期であり、時計の組み立て、クロノメーター・テスト、販売店への出荷などにかかる時間は加味されていません。
この番号システム終了以降の個体については、シリアルナンバーから製造時期を割り出すのがベストな方法ですが、これはあくまでも不正確な非公式の代物で、ロレックスはヴィンテージ時計の製造年月日を確認してくれません。
というわけで、あなたが誕生年の時計を探すときには、そのターゲットはあくまでも流動的なものだと覚えておいてください。
(写真提供:HQ Milton)
さて、ここにはもうひとつの変化があります。“SUPERLATIVE CHRONOMETER / OFFICIALLY CERTIFIED”表記が文字盤下部へ追加された点です。この時計が製造された同時期に、非クロノメーター・サブマリーナーである5513も出荷され始めたのです。結果、この2行のテキストが、これら2つのリファレンスを見分ける主な方法となります。これに関しては、より詳しく掘り下げていくのでしばしお待ちを。
また、ここに掲載する個体は、コレクターが“スイス・エクスクラメーション・ポイント”と呼ぶ文字盤を持っています。文字盤の最下部、風防が視界を屈折させ始める位置をよく見ると、“Swiss”テキストがチャプターリングの外側にあり、円形の夜光プロットが6時位置の長方形インデックスのすぐ下にあるため 、それらが“!”を形作っているのが確認できます。これは、この時期のロレックスのスポーツウォッチに見られる特徴で、同じエクスクラメーション・ポイント文字盤を、同時期のGMTマスターとエクスプローラーにも見ることができます。
そして、ポインテッド・リューズガード5512には2種類のムーブメントが混在していた事実が、状況をさらに複雑なものにしています。最初期のバージョン(ハッシュマークと赤三角印付きのベゼルを搭載)にはキャリバー1530が使われており、ここに掲載するバージョンでは新登場のキャリバー1560が搭載されています。1959年から段階的にいくつかのモデルに使われ始めたキャリバー1560は、2.5Hz(1万8000振動/時)、26石のムーブメントでKIF社製耐震装置、フリースプラング・ヘアスプリングを搭載していました。このムーブメントはこの先、ミラーダイヤルからマットダイヤル世代の初頭までの約5年間に渡り使われ続けることになります。
少々脱線しますが、フィラデルフィアの蚤の市にて10ドルで売られていたこのモデルを私達がレポートしたことを覚えていますか? もしもご存知なければ、この信じられないストーリーをこちらからどうぞ。 凄いですよ。


リファレンス5512(マットダイヤル、メーターファースト):1967年–1969年

この時計は、いくつかのマイルストーンを含んでいます。まず、ここに掲載する個体は、最初期のマット文字盤サブマリーナーの一つです。1960年台半ば(1967年説が有力)、ロレックスは、これまでの艶ありの黒色ベースとゴールドのテキストを持つメッキ処理されたミラーダイヤルから、ソフトな艶消しのベースに白色でプリントされたテキストを使う、いわゆる“マット”ダイヤルへと移行しました。今日のコレクターを二分する基本的な要素は、おそらくこのミラーVSマットとなるでしょう。もちろんそれが大まかすぎる定義なのは一目瞭然ですが。
文字盤の下部、これまでなら“Swiss”とあった部分に“Swiss–T<25”と入っています。これは、夜光塗料がトリチウムであることと、その放射線量が着用するのに安全なレベルに収まっていることを示しています。基本的に、“T”の表記が文字盤のどこかにあれば、それは、より安全なトリチウムを使用していることを表すためのものです。文字盤の同部分を見ると、ハッシュマークをつなぐチャプターリングがなくなっていることに気づくと思います。チャプターリングは、ミラーダイヤルの世代終盤にその姿を消し始め、ロレックスがマット文字盤に移行した時点では完全に無くなっていました。

さて、文字盤から目を離すと、リューズガードが最終形(もしくはそれに限りなく近い)に到達したことが分かります。それらは、前バージョンよりもさらに丸みを帯び、その先端は四角でも尖形でもありません。この形は、操作性を高めると同時に、リューズを十分に保護することを可能にしています。このケースは、ヴィンテージ サブマリーナー愛好者にとって最も馴染みの深いもので、1970年代から1980年代にかけて、ほとんどのサブマリーナーに使用されました。
稀にミラーダイヤルチャプターリングのないものを目にしますが、その逆にマットダイヤルに
チャプターリングの組み合わせはあり得ません。
コレクターやディーラーの下心がちらつくニックネームが誕生し続ける底なし沼ともいえる、フォントやロゴのバリエーションに関しては深く掘り下げないと、冒頭で書きました。しかし、そのバリエーションの一例が、ここに掲載する第2世代マット文字盤、いわゆるメーターファースト5512の“ニート・フォント”文字盤になります。特筆すべきは、12時・6時位置のプリントのクオリティの高さと、クリーンで間隔の空いたタイポグラフィによる、ハッキリとした、手描き感のない雰囲気です。
この“ニート・フォント”5512から、新たなキャリバー1570が登場します。このムーブメントは1560から基本設計を引き継ぎつつ、振動数が2.75Hz(1万9800振動/時)に引き上げられ、いくつかの歯車とローターの仕上げが向上しました。1972年には、形式番号の変更なしで、さらに秒針のハック機能が搭載されました。

リファレンス5512(マットダイヤル、フィートファースト):1969年–1980年

この最終世代の5512は、先代と比べて二つの大きな変更点がありました。もちろん「大きな」というのは、ヴィンテージ ロレックス基準での話ですが。まず、防水性表記がメーター先行から、フィート先行になり、そこからこのニックネームがついたわけです。具体的には、この時計で“660ft=200m”となっている表記は、先代では“200m=600ft”でした。時計としての性能に変更はなく、これはあくまでも外見のみの変更です。一説には、フィートを単位として使う代表国であるアメリカが、ロレックスにとって、より重要な市場になったことを示しているという見解もありますが、もちろんそこはヴィンテージ ロレックスの世界、あくまでも推測の域をでません。

また、このバージョンは、大型化した夜光プロットを指して“マキシ・ダイヤル”とコレクターに呼ばれています。この時計と上記のモデルの写真を比べれば、その差は一目瞭然です。その目的は、文字盤の視認性をさらに向上させることでした。正確には、この個体はマキシ・ダイヤルのマーク3に当たるわけですが、気をつけないとまたバリエーション沼にはまってしまいます。

リファレンス5513(ポインテッド・リューズガード):1962年–1963年

さて、この辺で少し方向転換しましょう。ここまで、リューズガード付きサブマリーナーの世界において、私たちは5512に集中してみてきました。しかし、ここで登場する5513も、ノンデイト・サブマリーナーを語るにおいて非常に重要なリファレンスです。このモデルは、5512登場のわずか3年後にあたる1962年に発表され、5513にはCOSCからクロノメーターとして認定されたムーブメントが搭載されていなかったことが唯一の違いです。そう、シンプルにそれだけです。

結果、ここに掲載する初期の5513は、上記3番目に紹介した、ほぼ同時期に製造された5512と非常に似通っています。5512には存在する“SUPERLATIVE CHRONOMETER / OFFICIALLY CERTIFIED”が文字盤にないこと以外、この2つの時計の違いを見つけることは容易ではありません。ケース、ベゼル、ミラーダイヤルのプリントのスタイルまでほぼ同一といえるでしょう。6時位置の“エクスクラメーション・ポイント”まで同じです。
これら早い世代の5513は、最初期にのみ存在した非クロノメーター仕様の5512と同じ、キャリバー1530を搭載しています。元々このムーブメントはクロノメーター認定向けに用意されたものではなかったので、COSC認定されたキャリバーを搭載する5512との差別化を図る上で、ロレックスにとって自然な選択でした。

リファレンス5513(エクスプローラー・ダイヤル):1962年–1965年

これは、数ある5513のバリエーションの中でも一番貴重なものの一つであり、リファレンス・ナンバーを共有する他のバリエーションとは一線を画しています。この5513はエクスプローラー・ダイヤルと呼ばれ、長方形のインデックスの代わりに3-6-9の数字が使われています。また、その他の時間位置には、円形タイプの代わりに細めのバトン型夜光プロットが使われると共に、文字盤上のすべてのテキストサイズも縮小され、それが夜光性の数字インデックスの存在感を高めています。

これらエクスプローラー・ダイヤル5513は、エクスプローラー・ダイヤル・サブマリーナーの最終世代にあたり、これまでのエクスプローラー・ダイヤル6200と6538とは大きく異なった見た目をしています。忘れてはいけないのは、最初期の6200から最後のエクスプローラー・ダイヤル5513の間には、ほんの10年ちょっとの時間しか経っておらず、この時期に、いかに速いペースでサブマリーナーが進化していったのかが分かると思います。現在、私たちはその存在を確固たるアーキタイプとして捉えていますが、50年代〜60年代のサブマリーナーは、まだまだ非常に柔軟なものであったいえるでしょう。
実は、これらのモデルと同時期に、エクスプローラー・ダイヤルの5512も製造されていました。興味深いことに、そのほとんどはイギリス市場向けに作られていたらしいのです。なぜイギリス市場がそれらの時計をほぼ独占したのかははっきりしませんが、これも、元々普通ではないバリエーションの、さらに奇妙な歴史の一部だということでしょう。

リファレンス5513(アンダーライン):1963年–1964年

この5513は、6時位置の防水性表記と“SUBMARINER”銘の下に“アンダーライン”(下線)が引かれている、特別なミラーダイヤルを持っています。この時期のロレックスのスポーツモデル全体に見られるアンダーライン文字盤は、会社の歴史における過渡期を象徴しているといえるでしょう。

ロレックスがその事実を認めたことはありませんが、この下線マーキングは、これまで使われていたラジウム文字盤よりも放射性が低い、トリチウム夜光塗料仕様の文字盤であったことを示すためにつけられたのだと一般には認識されています。文字盤そのものはプリント済みで、まだ夜光塗料の塗布が終わっていない在庫が存在し、それらを識別するためにロレックスが下線を足したのだと考えられています。アンダーライン文字盤を持つ個体の製造時期が、1962年から1964年ごろに集中していることを考えるとつじつまが合いますし、私が問い合わせたエキスパートたちも、これらの時計は以前のバリエーションよりも低い放射線レベルを示していると返答しました。もちろん、この特徴を無視しても、この時計が非常に美しいギルト5513であることに変わりはありません。

リファレンス5513(ダブルスイス・アンダーライン):1963年

まるで、その複雑さがまだ足りないとでもいうかの如く、知っておくべきアンダーライン5513のバリエーションがまだ存在します。それが、ダブルスイス・アンダーライン5513です。あなたがまず気づくことは、下線の位置がこれまでの6時位置ではなく、12時位置のロレックス銘の下に移っていることでしょう。まだポインテッド・リューズガード仕様のケースを持つこの個体は、このタイプのリューズガードを使う5513の最終ロットの一つです。


より重要な点は、ギルトの“SWISS”テキストがオープンタイプのチャプターリング上に、そして白色の“SWISS”テキストがその直下に確認できることです。この二重表記は非常に珍しく、このバリエーションのレアさを次の次元へと押し上げています。ただ、“ダブルスイス”の呼称はサブマリーナーだけに存在するわけではありません。ベン(Ben Clymer)のダブルスイス・アンダーライン・デイトナに関するレポートはこちら。

リファレンス5513(ギルトダイヤル、オープン・チャプターリング):1964年–1966年

さて、もしも、余計な“SWISS”表記も、隠れた下線も、ビックリマークもなければどうなると思いますか? それがこの時計です。これは、後期型ミラーダイヤルの5513で、文字盤外縁のオープンチャプターリングがそれを示しています(ギルトのハッシュマークの外側が、円状のラインでつながっていないことから“オープン”と呼ばれる)。
たった数年しか製造されず、貴重がられることもなく使い倒された個体が大多数であるにも関わらず、ヴィンテージ ロレックス収集の世界が、このバリエーションを“普通”や“通常仕様”というカテゴリーで見るところまで到達したと思うと、これまたおかしいものです。このバリエーションにあまり関心を持たないコレクターも存在しますが、クリーンな文字盤、均等に色あせたベゼル、シャープなケースを持つ、上質なギルト5513を見つけることは、決して簡単なことではありません。ここに載せる個体は、極上のコンディションだと言いえるでしょう。
もしあなたが確信を持てないのならば、
恐れずリサーチをしましょう。
サブマリーナーには無数の文字盤バリエーションが存在し、そのすべてを暗記するのは無謀です。
ミラーダイヤル世代終盤のどこかの時点で、5513は、キャリバー1520という新ムーブメントに移行しました。いくつもの点で勝っていたといえる既存のキャリバー1530と比べると、これは少々奇妙なムーブメントであったといえるでしょう。1520は、1530よりもわずかに速い、2.75Hz(1万9800振動/時)仕様でしたが、レギュレーターやバランス・スプリングはより廉価版のものが使われており、「技術的進歩はコスト削減と共に世に出た」と言えるかもしれません。このムーブメントはCOSC認定されることを想定せずに作られており、5513にはちょうど良い選択でした。

リファレンス5513(バート・シンプソン):1966年

さて、ミラーダイヤル5513の最後を飾るバリエーションとして、ちょっと面白いものを紹介しましょう。詳細をひたすら追求するこのヴィンテージ ロレックスの世界で、コレクターやディーラーが最もこだわるものの一つが、ロレックスの王冠の形です。それは、20世紀中盤、会社のロゴとしてはかなりの変化を経験したといえるでしょう。「5つの角を持ち下側が開いた王冠に、セリフ体フォントの社名」という基本構成は常に同じでした。しかし、時には背が低く、時には高く、幅広かと思えば細くなり、はたまた王冠の角同士が近い時もあれば、離れている時もありました。

ここに掲載するバリエーションは、その王冠の形が有名な某アニメーションのキャラクターに見えるということから“バート・シンプソン”というニックネームがつけられています。王冠ロゴの深い黄色も(ミラーダイヤルのメッキプロセスによる)それらしい見た目を強調しています。
実は、バート・シンプソン5512も存在しますが、それは5513バージョンよりもかなりレアな代物です。

リファレンス5513(マットダイヤル、メーターファースト):1967–1969年

これも、5512と5513が同時に変化した瞬間の一つです。ロレックスが、伝統的なミラーダイヤルを引退させるにあたり、両サブマリーナーモデルはマット文字盤と白色プリントに移行しました。5512と同じく、5513も最終的にはフィートファーストに落ち着くことになりますが、この個体は、初期型モデルであり、まだメートル単位の方が先行しています。

今回紹介している時計の多くは、色あせたベゼルや文字盤などのパティーナ(古色)を持っていますが、この個体は、基本的にタイムカプセルであるといえるでしょう。マット文字盤の深い黒、カスタードクリーム色の夜光塗料、そしてアルミ製ベゼルインサートの艶のある黒がしっかり保持されています。まるで、1960年代後半から時が止まったかのような保存状態です。

リファレンス5513(ミリサブ):1972−1976年

 

ミリサブ


この時計は、エクスプローラー・ダイヤルと並んで、今日、最も貴重な5513のひとつだといえるでしょう。ミリサブ(ミリタリー・サブマリーナー)は、ここに紹介する5513、のちに登場する5513/5517のダブル・リファレンス、そして5517シングル・リファレンスの3種が存在します(後者の2リファレンスは、一般用サブマリーナーではなく、ミリサブとしてのみ存在)。ここに掲載する個体は、俗にいう“フルスペック”ミリサブで、ミリタリーモデルと一般用を分ける特徴をすべて併せ持っています。多くの場合、軍用としての役割を終えた時計は、日常使用を想定して改変され、その特徴を失ってしまっていることがあります。ここに掲載するような個体が、理想的なミリサブだといえるでしょう。
さて、その特徴を見ていきましょう。大まかに言えば、分刻みの目盛りが一周する特殊なベゼル(この仕様は一般市民用のサブマリーナーには存在しない)、ソード形の針、安全なトリチウムをラジウムの代わりに使用していることを示す6時位置のサークルTロゴ、そしてラグ間の固定式バー(着脱可能なスプリングバーではない)がその特徴です。もしもこのうちのいずれかの要素が改変されていたとしても、それが本物のミリサブである可能性は十分にありますが、その特別さが失われているともいえるでしょう。

すべてのヴィンテージ時計において、しっかりとした書類が残っていることが、その個体の価値を上げるといっていいでしょう。しかし、ミリタリー時計に関しては、明細や文献などの重要性がさらに高まります。一般向けの5513を改造してミリサブを偽造することで得られる利益は大きく、常習犯的な人々も存在します。あなたがミリサブの購入を考えているなら、信用できるルートを使い、経緯や証拠を示す書類が揃っているものを探すことが重要です。
もしも興味があれば、それ自体が奥深い存在であるミリサブの、さらに最初期のバージョンに関する情報をどうぞ。(ネタバレ:読む価値ありです)


リファレンス5513(マットダイヤル、フィートファースト):1969−1982年

これまで幾度となく絡み合ってきた、5512と5513が最後に重なるのが、このバージョンです。10年以上作られたこの一系統のみで、十数個のバリエーションが存在します。ここに掲載する個体は、マット文字盤にフィートファーストの防水性表記を持ち、最後に掲載した5512とほぼ同じ見た目をしています。夜光プロットはいわゆる“マキシ”サイズであり、この時期の夜光塗料は、暗めのオレンジやベージュ色ではなく、薄めの黄色に変化していることがよくあります。このバージョンが、本質的に、最終世代のヴィンテージ サブマリーナー・ノンデイトだといえるでしょう。

リファレンス5513(最終世代):1982−1989年

この個体は今回の記事の中で一番若い時計になります。1988年ごろに作られたこの個体は、27年間継続した5513の製造期間の最終ロットの1つです(“L”で始まるシリアルナンバーがそれを示す)。この時計が、これまで見てきたものと大きく異なることは一目瞭然でしょう。なぜなら、このバージョンは、真のヴィンテージ サブマリーナーと、ロレックスが1990年ごろに製造開始した5桁リファレンスのちょうど中間に当たるものだからです。これは、過ぎ去ったサブマリーナーと、現在(運が良ければ)購入できるサブマリーナーを繋ぐ、「ミッシング・リンク」とも呼べるバージョンだといえるでしょう。
この5513の最終シリーズで導入された一番重要な特徴は、艶あり黒文字盤と、ホワイトゴールドに囲まれたトリチウム夜光のインデックスです。その他、文字盤上のフォントの変更、ベゼルの詳細などいくつもの変更点があります。しかし、ケース、その輪郭、そしてムーブメントを見ると、この時計が紛れもなく5513であることが分かります。


リファレンス1680(赤サブ):1969−1975年

「デイト付きサブマリーナー、ついに登場!」今となっては信じがたい話ですが、3時位置にデイト機構を備えるサブマリーナーが世に出るまでに、実に16年もの年月がかかったことになります。特筆すべきは、デイト付きとしてイチから設計された、最初期のシードゥエラーは、実はこの2年前にリリースされていました。このサブマリーナーは、初期のシードゥエラーと同じ、キャリバー1575を搭載していました。(「リファレンス ポイント:シードゥエラーを理解する」はこちら)
ウィアード&ワイルド

ご存知の通り、すべてのサブマリーナーが平等に生まれるわけではありません。しかし、2017年の初めに私のデスクにやってきたそれは、とても予期できる代物ではありませんでした。それは、ブルーの文字盤、バーク(木幹風)仕上げのブレスレット、そして部分的にのみ滑り止めが入ったベゼルを持つ、そのホワイトゴールド製プロトタイプ・サブマリーナー。まるでダイブウォッチの悪夢から出てきたようなその時計は、なんと、2017年5月、クリスティーズのオークション記録を塗り替える、62万5000ドルで競り落とされることになるのです。
そのストーリーはこちら。
サイクロプス窓付きのデイト機能を追加するにあたり、ロレックスはこのサブマリーナーに、これまでとは別系統の1680というリファレンスを与えました。最初期の1680は、6時位置の4行テキスト内の“SUBMARINER”に赤色を使用し、このモデルは広く「レッドサブ」(赤サブ)というニックネームで呼ばれることになります。
2000年代中盤の一時期、赤サブは、ヴィンテージ サブマリーナー収集における入門モデル的な役割を果たしていました。よりベーシックなマット文字盤スポーツモデルやデイトジャストからのステップアップに最適なものだったのです。また、このモデルは、サブマリーナー・デイトとしては数少ない、ノンデイト並みの注目を集めるバージョンでもありました。ヴィンテージ収集の世界がより成熟し、ミラーダイヤルも含めるとかなりの数の選択肢が存在する今日においても、赤サブが絶対的なクラシックモデルの一つであることは間違いないでしょう。

さて、多くの人が認識していないのは、赤サブが、多数のサブマリーナー・モデルよりもレアではあるものの、“製造期間一年のみ”というようなリファレンスではないということです。実は、このバージョンは1969年から1973年まで製造されており、その中にはいくつかの“マーク”分けされているバリエーションが存在します。尋ねる人によって、7〜8種類の明らかなバージョンが存在するとされる赤サブ(人によってはマーク2とマーク3を1つのバージョンと数える)、ここに掲載する2つの個体からも、明らかな違いが見て取れます。前者はメーターファーストの防水性表記、後者はフィートファーストになります。
サブマリーナー・デイトには、もちろんデイト機構付きの新しいムーブメントが必要でした。ロレックスは、GMTマスターやデイトジャストにも使用されていた(1965年に登場)、1975の派生バージョンを選択しました。このムーブメントは、初登場時点から2.75Hz(1万9800振動/時)仕様で、一瞬で切り替わるデイトホイールを有していましたが、1972年のアップグレードによって秒針のハック機能が追加された事により、より正確な時間合わせが可能になりました。このムーブメントは少しずつ、さまざまなモデルに搭載されていきましたが、もしあなたの1680がハックするようなら、製造時期は1972年以降のはずです。

リファレンス1680(18Kイエローゴールド):1969−1979年

お待たせしました。金無垢サブマリーナーの登場です。これ以上にクールな時計もなかなかないでしょう。1969年、ロレックスは(やっと?)、このクラシック実用時計に金無垢バージョンを追加する事になります。人によっては、これは真の実用時計としてのサブマリーナーが死んだことを意味し、また別の人にとっては、サブマリーナーが真のラグジュアリー時計ステータスへと昇華した瞬間でした。個人的には、両方の目線で見ることができると思いますが、僕は、実用時計の基本概念を説いて苦言を呈する代わりに、その純粋な格好良さを祝福したいです。もちろん正直な話、ロレックスが僕の意見に耳を傾ける訳でもないですし。

ここに掲載する金無垢1680は、形、寸法、オイスター・ブレスレット仕様まで、スティール製の姉妹モデルと瓜二つですが、もちろん、18Kの黄金で作られています。ベゼルも非常に似ていますが、数字とマーキングは、銀色の代わりに艶消しの金色にすることで、ケースとのコーディネートがされています。同じく、デイトディスクもシャンパン色で、その周りを固める金無垢パーツとの調和を保っています。スティールモデルとの一番の違いは、コレクターが“ニップルダイヤル”や“フジツボダイヤル”と呼ぶ、一段高くなった丸いインデックスの中心に夜光塗料の入ったダイヤルです。このニックネームの由来についてこれ以上の説明は要らないですよね?
ここに見られる個体は、非常にレアなメーターファースト文字盤で、その製造期間は最初期の1〜2年のみです。その後は、より一般的なフィートファーストの個体だけが確認されています。

リファレンス1680(18Kイエローゴールド、ブルーダイヤル):1971−1979年

金無垢のサブマリーナーは大ヒットし、ロレックスはこのモデルを長年進化させてきました(現在もラインナップに含まれています)。その最初のバリエーション展開の一つが、ここに掲載する、鮮やかな青色の文字盤とベゼルを持つモデルです。長い時を経て、これらのベゼルの多くは、さまざまな青や紫へと変色・退色していきましたが、この個体は、まるで新品のような深みと色彩をキープしています。もちろん個人の好みの差はありますが、私はこういうパンチの効いた色が大好きです。
もう一つ特筆すべき点は、そのプレジデント・ブレスレットです。これは、デイデイトからの後付けではありません。当時、もしもあなたが時計の購入時に希望すれば、小売店はこのタイプのブレスレットをスペシャルオーダーすることができました。写真を見ると、エンドリンクも完全にケースとマッチしており、純正仕様であったことがよく分かります。プレジデント・ブレスレット仕様の金無垢サブマリーナー(同じく金無垢GMTマスターも)のほとんどは、メキシコ市場から見つかっています。

リファレンス 1680(COMEX):1970年代中盤

サブノンデイトにおけるミリサブやエクスプローラー・ダイヤルにあたる立ち位置のサブデイト版といえるのが、このCOMEXダイヤルになります。これは、サブのデイト最大最強のバージョンだといえるでしょう。このモデルは、水中エンジニアリングに特化したFrench Compagnie maritime d'expertises社(略してCOMEX)のために作られました。この会社の作業員は、長時間の水中作業や、水中に設置された居住空間で使用する時計を必要としており、ロレックスにとっては願ってもない依頼だったといえるでしょう。

これらの時計は、防水性表記と“SUBMARINER”銘の真上にCOMEXロゴが追加され、それらが文字盤の下半分を埋める形になっています。また、ケースバックにはCOMEX仕様の刻印が深く刻まれており、それには2つのサイズ・バリエーションがありました。ここに掲載する“ビッグナンバーズ”COMEXは、よりレアで人気のあるバージョンです(6200のロゴバリエーションの件との対比も面白い)。

ひとつ書き留めておくべきことは、すべてのCOMEXサブマリーナーが1680ではないということです。ヴィンテージCOMEXサブマリーナーとして、リファレンス5513と5514も存在しており、後者はCOMEX採用モデル専用のリファレンスになっています。これら二つのモデルは性能面では同一で、文字盤のCOMEXロゴがあるものと、一見通常モデルのように見える個体が存在します。これらが通常モデルと一線を画すのは、そのケースの左側面に配置されたヘリウムエスケープバルブ(シードゥエラーに見られる)の存在です。この仕様のバージョンは、ロレックスの有名ダイブウォッチ2種のハイブリッドであるともいえるでしょう。上写真の個体はCOMEX5513であり、写真左下に小さなHEVが確認できます。

リファレンス1680(マットダイヤル、ホワイト・サブマリーナー):1976−1979年

初期型である赤サブ、純金バリエーション、そしてCOMEXモデルを除けば、1680は基本的にはシンプルで分かりやすいサブマリーナー・リファレンスの一つだといえます。このモデルは、ミラーダイヤル、夜光塗料の移行、ブランディングやロゴの改変が繰り返し行われた時期に存在しなかったことから、5512や5513と比べると、そのバリエーションが断然少ないのです。

これが一般的な、赤色“SUBMARINE”銘無しのマット文字盤1680の外観です。6時位置に4行のテキストが所狭しと並べられ、3時位置にはサイクロプス付きデイト窓があります。デイト機能に関する唯一のバリエーションとして、6と9が“オープン”(一筆書きで書いたような形をしており、線が交わるべき所に空間がある)である初期型デイトホイールと、6と9が“クローズド”(同位置に空間がない)である後期型のデイトホイールのものが存在しています。それを除けは、「普通のマット1680は、普通のマット1680である」といえるでしょう。


サブマリーナーを収集する事とは

さて、ここまで、実に数十ものサブマリーナーを見てきましたが、正直なところ、それらはまだまだ氷山の一角にすぎません。今回、サブマリーナーの進化を理解する為に重要なモデル達、それらの主な仕様、そして今日のコレクターが気にする点などに焦点を絞って紹介してきました。先に書いたように、そこには無数の文字盤のバリエーション、同一リファレンス内のニックネーム付きバージョン 、そして歴史上の逸話などが存在しているわけです。サブマリーナーの世界は、文字通りの底なし沼だともいえるでしょう。
とはいったものの、今回紹介した時計たちは、大きく四つのカテゴリーに分けることができます。リューズガード無しのもの、ミラーダイヤルのもの、マット文字盤のもの、そしてミリタリー来歴のあるものです。今回、僕たちはそれぞれのカテゴリーのエキスパートにインタビューし、あなたが次のサブを買い求める時に気をつけるべき点などのアドバイスを仰ぎました。
僕は、各エキスパートに以下の3つの質問をしました。
1)このタイプのサブマリーナーにおいて、一番見落とされている、コレクターがもっと注目すべき側面は何ですか?
2)このタイプのサブマリーナーを探すにあたり、一番大きな間違いは何ですか?
3)このカテゴリー内のサブマリーナーで、あなたの個人的なホーリーグレイル(憧れの一本)は何ですか?
それでは回答を見ていきましょう。
リューズガード無し – ジェフ・ヘス(Geoff Hess)、フィリップス・イン・アソシエーション・ウィズ・バックス&ルッソの時計コンサルタント

1)リューズガード無しのサブマリーナーにおいて、一番見落とされている、コレクターがもっと注目すべきアスペクトは、その「艶」です。1950年代のビッグ・クラウン、スモール・クラウンにはラジウム夜光塗料が使われており、多くの場合、浸食性の高いラジウムが、文字盤の表面の艶を腐食してしまいました。したがって、ある程度のオリジナルの艶を文字盤に残している、1950年代のリューズガード無しモデルの特別さを見落とすべきではありません。
2)大きな過ちの一つは、後に作られたサービスダイヤルに交換済みのリューズガード無しのサブを、そうとは知らずに購入してしまうことでしょう。浸食性の高いラジウムの代わりにトリチウムが使われているため、結果として、まるで非常に状態が良いように見えることが多いのです。気をつけなければ、あなたが購入していると思っているものが、実はまったく違うものかも知れないのです。
3)赤色の防水性表記付き6538エクスプローラー・ダイヤルは、ビッグ・クラウンで一番レアな文字盤仕様であり、ほとんどのコレクターが手にすることのない、究極の至宝だといえます。この仕様は1960年代のギルト5513によく見るもので、象徴的なジェームス・ボンド・サブマリーナーである6538ビッグ・クラウンに、赤色防水性表記までついたこのバリエーションは、超レア物ケースと文字盤デザインのパーフェクト・ストームだといえるでしょう。非常に少ない数が確認されており、結果として、ほとんどのコレクターにとって、所有不可能なお宝となっています。1956年製造のこのバリエーションは、私にとって、リューズガード無しモデルのホーリーグレイルだと思います。
ミラーダイヤル – エリック・ウィンド、 ウィンド・ヴィンテージ創始者

1)ギルト5512と5513サブマリーナーそのものは、特にレアというわけではありませんが、それらを良好なコンディションで発見することは稀だといえるでしょう。私が目にした、オリジナルオーナーもしくはその家族から持ち込まれた個体の多くは、その50年を超える時間の中でかなりのアクションを経験しており、実用時計として当然の結果として、ロレックスによる整備時に針やベゼルの交換を受けていました。また、ミラーダイヤルの夜光塗料の塗り直しもよく見かけます。私は、ラッカー塗装にダメージを受けやすいミラーダイヤルの状態チェックをまず行い、それからケースのコンディションを見ます。ケースがオリジナルのプロポーションとエッジの面取りを維持していることが望ましいといえます。
2)新しいコレクターが、本来ならば同額程度の投資でより良い状態のマット文字盤の5512や5513を買うべきところを、状態の悪い(時には公表もしくは非公表でレストレーションを受けた)ギルト5512や5513を、お買い得だからと購入するのをよく見かけます。サブマリーナーにおいて、状態の悪い個体と優良な個体の価値の差は非常に大きく、その差は、時間と共にさらに開くでしょう。
3)私は3-6-9エクスプローラー・ダイヤルのサブマリーナーが大好きで、その中でも、小さな分目盛りとエクスクラメーション・ポイント付きのダイヤルを持つリファレンス5512バージョンが好みです。このバージョンの分目盛りはまるで点のようで、ダイヤルのラッカー塗装が良好な状態を保っているものが多いのです。私が手にした最初の個体は、クリスティーズに私が在籍していた頃に、ジュネーブで我々が出展し、落札されたものです。オリジナルオーナーから委託されたその時計は、彼が1962年にナイツブリッジで購入し、ロンドンで警察官として働いていた際に着用していたものでした。その時計は現在、香港の著名なロレックス収集家のコレクションの一部となっています。
マット文字盤 – ジョン・フィールド・ジュニア(John Field, Jr.)、5513mattedial.comオーナー

1)ギルト・艶ありダイヤルの多くにひび割れ、スパイダーダイヤル、剥がれ、針を引きずった痕などが見られるのに対し、マット文字盤の多くは、良い保存状態を保っているといえるでしょう。そんな中で、唯一ダメージを受ける可能性が高い部分が、ダイヤルの外縁と、他より大きめな5分間隔の分目盛りがケースに接触する部分です。時計が修理・整備を受ける際、ダイヤルとムーブメントはケースに入れられてから、回転して定位置にセットされるため、この大きめの目盛り部分がダメージを受けたり、欠けたりすることは珍しくありません。結果として、特に最初期の1680において、分目盛りが3〜4個欠けているものをよく見かけますのでご注意を。
2)いくつかの例外を除き、コレクターは、時計がすべてオリジナルのパーツで構成されているか、最低でもそれらの年代が合致していることを好みます。そのため、文字盤タイプと、ケースのラグ間に位置するシリアルナンバーから推定できる製造年の一致を確認することが重要です。こう書くと当たり前の事のように見えるかもしれませんが、1966年から1984年の間に9種類のマット文字盤バリエーションが製造され、そのすべてが1520ムーブメントを使用していたため、例えば70年代後半の文字盤が、60年代中盤の時計に入っていることも珍しくありません。購入を決める前に、各パーツの年代が合致しているかどうかを確認しましょう。
3)1965/66より前に作られたギルト・艶ありのロレックス・サブマリーナーが長年脚光を浴びていますが、その後に作られたマット文字盤のバージョンの一部も、グレイルに値するステータスを得つつあります。1680は最初からマット文字盤のサブマリーナーとして生を受け、兄弟モデルである5512にデイト機能を追加することで、その差別化を図りました。例えば、初年度製のいじられていないマーク1、メーターファーストのレッドサブなどは、マット文字盤サブマリーナーにおけるグレイルとなる資格が十分にあるでしょう。メーターファーストの18金1680/8もまた然りです。
ミリタリー – マイク・ウッド(Mike Wood)、イギリスのコレクター

1)実際にイギリス軍に支給されたミリタリー・サブマリーナーはたった1200個以下であり、真のミリサブを見つける術は限られています。しかし、それ以外にも、当時の現役軍人によって、NAAFI(基地購買部)から個人的な使用目的で購入されたサブマリーナーが存在します。また、イギリスM.O.D.(国防省)がチューダー・サブマリーナーを支給したことはありませんが、兵士や水兵が購入し、彼らの配属などを彫り込み、兵役中に使用したチューダー、ロレックスの両サブマリーナーを見つけることは可能です。興味深い証拠資料などを伴った“個人購入”サブマリーナーを見つけることは、非常に嬉しい発見だといえるでしょう。
2)入門レベルといえるイギリス軍ミリサブは、おそらく“低スペック”5513でしょう。ソード針を失い(代わりにメルセデス針がつけられている)、15分位置までのみにハッシュマークの入ったベゼルに付け替えられていたり、ブレスレット付きになっていたり、ケースバックが他のモデルのものと交換もしくはミリタリー刻印が磨き消されている個体などがそれにあたります。そういった個体の価格は2万ドルを下回ることもあります。しかし、それらの時計をアップグレード目的で安く購入するというのは、全く割に合いません。例えば、ロレックス純正のソード針の価値は3万ドル、60分目盛りベゼルも3万ドル超、そして、“後付けパーツ”として現在市場に出回っているもの大半は(仮にすべてでなければ)偽物やサードパーティによる複製品です。
3)世の中には、A/6538(1950年代)、少数の5512(1950年代後期から1960年代初頭まで)、複数回支給された5513、“ダブル・リファレンス”こと5513/5517、そして5517(すべて1970年代)と、幾つものミリサブが存在しています。私にとって、フルスペック5517(ケースバックの刻印が陸軍用“W-10”もしくは海軍用“0552”の支給品)がミリタリー・サブマリーナーのホーリーグレイルです。これは、ロレックスが、イギリス軍支給専用に用意したリファレンスを冠したモデルであり(COMEX5514のような専用リファレンス )、製造総数はたった150個前後です。

クイックガイド

編集後記:今回のプロジェクトを実現するにあたり、エリック・ウィンド氏の協力は不可欠でした。心より感謝します。そして、大切な時計を提供してくれた、以下の協力者の皆さんに感謝したいと思います。ポール・アルティエリ(Paul Altieri)、ジェフリー・ビンストック(Jeffrey Binstock)、ジャック・フェルドマン(Jack Feldman)、アダム・ゴールデン(Adam Golden)、 エルウィン・グロース(Erwin Grose)、ノーマン・ハリス(Norman Harris)、 ジェフ・ヘス、ジェイ・ リュウ(Jay Liu)、デイビッド・マーシネック(David Marcinek)、ステファン・ムーア(Stephen Moore)、グラディ・シール(Grady Seale)、ラヴィ・ルドニック(Lavi Rudnick)、レオン・ショイケトブロド(Leon Shoykhetbrod)、ジョン・ユウ(Jon Yu)、そして匿名のコレクター(インスタグラムID @watch.me_watch.you) (敬称略)また、エリック・ウィンド氏は、6204および6205モデルに関する素晴らしい知識を提供してくれた、グレン・マリコンダ氏(Glenn Mariconda)に感謝の意を表します。もしもあなたが、ロレックスコレクターコミュニティの素晴らしさに疑問を持っていたならば、この記事がその証明になったでしょう!

ロレックス シードゥエラー

サブマリーナと並び、ダイバーズウォッチの定番として君臨するロレックス シードゥエラー。
ヘリウムガスエスケープバルブを搭載したプロユースの本格派で、現行モデルで1,220m、上位機種であるディープシーでは、なんと3,900mもの防水性を誇ります。
そんなシードゥエラー、実はサブマリーナと外観がそっくりで違いがわからない・・・なんて声をよく聞きます。
確かに「ダイバーズウォッチ」としてはサブマリーナの陰に隠れがちですが、実は今ねらい目なのはシードゥエラー。モデルによっては、近年価格上昇が著しいものもあるのです。
この記事では、そんなロレックス シードゥエラーを総ざらいします!
歴史や現在の価格動向に現行モデルの定価、そして今買うべきモデルなどなど・・・シードゥエラーを徹底解説いたします!

出展:https://www.rolex.com/ja
目次

シードゥエラーとは?~進化の歴史~
他のスポーツロレックスにはないシードゥエラー特有の仕様
シードゥエラー歴代モデルとそのスペック、市場での価格動向
シードゥエラー歴代モデル①初代Ref.1665
シードゥエラー歴代モデル②Ref.16660
シードゥエラー歴代モデル③Ref.16600
シードゥエラー歴代モデル④ディープシーRef.116660
シードゥエラー歴代モデル⑤シードゥエラー4000 Ref.116600
シードゥエラー歴代モデル⑥Ref.126600
シードゥエラー歴代モデル⑦ディープシー Ref.126660
ロレックス シードゥエラー 今買うべきモデルとは?
まとめ
シードゥエラーとは?~進化の歴史~
「海の居住者」という名称を持つシードゥエラーは、1967年に誕生した、サブマリーナの上級モデルです。シードゥエラーの魅力は、何と言ってもその防水性でしょう。
1970年代当時のサブマリーナの現行モデルRef.5513や1680は200m防水。日常的な生活防水には十分すぎるスペックでしたが、深海ダイビングの際、水圧変化に耐えきれずサブマリーナの風防が吹き飛んでしまうという事故が見られました。
そこでロレックスはシードゥエラーを新たに打ち出します。
1967年、ファーストモデルにあたるシードゥエラーRef.1665は610m、1980年に登場したセカンドモデルにあたるRef.1660は1,220mまでの深海ダイビングができる防水モデルを実現。世界中で大きな話題を呼ぶこととなりました。
ロレックスは防水技術に関して時計メーカーの中で群を抜いていましたが、さらにその腕前を見せつけることとなります。

出展:https://www.rolex.com/ja
しかしながら当時は今ほどスポーツロレックスはメインストリームではありません。また、もともとあったサブマリーナと外観に大きな違いがなかったことから、爆発的な人気には至りませんでした。
加えて、サブマリーナとケースサイズは変わりませんでしたが、ケース厚が15mmほどとシードゥエラーは若干ボリューミーで頑丈。デカ厚という概念がまだなかった当時は万人受けする代物ではなかったことも大きな要因でしょう。
そうは言ってもそこはロレックス。
逆にこのボリュームがイイ!といった層や実際のプロダイバーから愛されており、ロングセラーの仲間入り。着々とスペックアップを果たしていきました。

↑1980年頃から1991年まで製造されたRef.16660の厚み

さらに2008年、シードゥエラーとサブマリーナが一線を画す出来事が起こります。
それは、シードゥエラーの中でさらにハイスペックなディープシーRef.116660が発表された、ということです。
大幅サイズアップした44mmのケースはなんと3,900m防水と、そのスペックを大きく進化させてきました。
厚みは18.1mm、重量は200g近くにまで及びますが、この頃はパネライやウブロが既にデカ厚人気に火を付けていたことにより、多くの層から支持を得ることとなります。サブマリーナと差別化できたことも良かったのでしょう。

2014年にはディープシーに大人気D-BLUE文字盤が追加されたことでさらに人気は加速。デイトナやGMTマスター、そういった定番モデルと遜色ない知名度を獲得しました。
なお、1,220m防水のシードゥエラーはディープシーの登場によりいったん生産終了となりますが、2014年にシードゥエラー4000(Ref.116600)として復活します。
ディテールをスペックアップさせて「ダイバーズウォッチの真のパイオニア」が市場に戻ってきたことにより、シードゥエラーへの熱視線はより高まります。
さらに2017年、初代シードゥエラーに採用されていた赤シードを、新キャリバー・43mmケースサイズを用いてRef.126600として新たにラインナップ。このRef.126600が出たのはシードゥエラー50周年ということもあり、多くのロレックス愛好家たちが注目していました。
2018年にはディープシーが型番を一新、Ref.126660として登場します。
このように、発表当初は伸び悩む時期もありましたが、今ではロレックス屈指のハイスペックモデルとして、年々進化を遂げていっているのです。


他のスポーツロレックスにはないシードゥエラー特有の仕様
サブマリーナにはない、シードゥエラー特有の使用やスペックをご紹介いたします。

■シードゥエラーは1,220m防水、ディープシーは3,900m防水

■ヘリウムエスケープバルブ
・・・飽和潜水時、時計に入り込んでしまったヘリウムを逃す仕組みのこと。

■フリップロックとグライドロッククラスプのダブルエクステンションシステム
・・・ウェットスーツの上から時計を着用する時、ブレスレットサイズを容易に調整できるようにしたシステム。

■逆回転防止ベゼルの目盛り
・・・ダイビングタイムを測定するためのベゼル。60分まで1分刻みとなったプロユース仕様。

■厚さ5.5mmのドーム型サファイアガラス
・・・ディープシーのみの仕様。


シードゥエラー歴代モデルとそのスペック、市場での価格動向
シードゥエラーの歴代モデルと、そのスペックや市場での価格動向をご紹介いたします。

シードゥエラー歴代モデル①初代Ref.1665

ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
防水性:610m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.1570
製造期間:1967年~1980年頃
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こちらは初代シードゥエラーです。
サイクロップレンズがなく、ヘリウムエスケープバルブを搭載。その分ケース・風防に厚みがあります。
初期の頃に製造された一部の個体に、「赤シード」と呼ばれるレアロレックスが確認できます。

さらにその中でマークI~マークIVの4つに細分化され、どの文字盤かによって相場が大きく変動します。もっとも、赤シード自体がきわめて高い稀少性を誇っており、200万円超えは当たり前、中には700万円などという値付けが行われる個体もあるほどです。


シードゥエラー歴代モデル②Ref.16660

ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
防水性:1,200m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.3035
製造期間:1980年~1991年頃
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防水性を大幅スペックアップさせ、キャリバーを一新した第二世代のシードゥエラーです。
ベゼルも逆回転防止機能が搭載され、サファイアクリスタルガラスを採用。現在のプロユースダイバーズの地位を確立しました。
型番に6が三つ並んでいることから、ロレックス愛好家たちからは「トリプルシックス」の愛称でも親しまれていますね。
製造期間が10年だったせいか若干陰が薄い気もします。しかしながら2017年に入ると、他のヴィンテージロレックス同様に値上がりが顕著なモデルとして目立ってきました。
とりわけ生産期間の途中からフチ有りインデックスに変更されたものの価格は100万円を超え、個体によっては高値が付く傾向にあります。
もっとも、フチ有個体も状態にもよりますが90万円超えが当たり前の相場感です。

※フチ有
全ての中古・アンティークロレックスに言えることですが、年々状態の良い個体が少なくなっており、価値が上がり続けている傾向にあります。
一方でシードゥエラーは堅牢な設計のため、中古・アンティーク市場でも経年劣化が比較的少ないものが多いことも事実。本当に欲しい方は、お早めに上質な個体を探してみましょう!

シードゥエラー歴代モデル③Ref.16600

ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
防水性:1,220m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.3135
製造期間:1990年頃から2008年
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よく前項でご紹介したRef.16660との違いがわからない!型番も似てるし!と言われがちな三代目は、新キャリバー3135を搭載していることが何よりの特徴です。
このムーブメントは今なおロレックスで現役活躍している名機で、サブマリーナの116610LVや116610LN、ヨットマスターの116621などで使用されています。
つまり三代目シードゥエラーは、耐久性やメンテナンス効率がアップし、より実用に適した逸品に仕上がったことを意味します。なお、夜光もトリチウムからルミノバへと変更されました。

外観からは前モデルの16660とさして変わらないことから、生産終了した後も大きな値上がりを見せてはいませんでしたが、ここ2年ほどで価格は20万円近く値上がり。
とりわけ生産本数が少ないM品番やV品番の価格高騰が顕著です。
2008年にディープシーが登場すると、惜しまれつつもいったん生産終了となりました。
廃盤から10年以上経つ今なお、完成されたダイバーズウォッチの規範として語り継がれているモデルでもあります。

シードゥエラー歴代モデル④ディープシーRef.116660

ケースサイズ:44mm
素材:ステンレススティール
防水性:3,900m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.3135
製造期間:2008年~2017年(D-BLUE文字盤は2014年~2017年)
定価:黒1,242,000円/D-BLUE1,274,400円
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サブマリーナと一線を画し、独自の「プロユースダイバー」としての道を歩む大きなきっかけとなったシードゥエラーディープシー。
その名の通り、3,900mもの深海潜水に耐えうる驚異のスペックを有したことで話題となりました。
ケースサイズも44mmにサイズアップされ厚みも増します。

さらに、従来のクラスプは工具を使って長さ調節をするのに対し、ディープシー以降グライドロッククラスプが装備され、手動で簡単に2mmごと最大20mmまでの調節が可能になりました。

黒文字盤が出た当初は「着ける人を選ぶ」と言われていましたが、2014年、D-BLUE文字盤の登場によって一気に人気が顕在化。

と言うのも、D-BLUE文字盤は、ジェームズ・キャメロン氏(『タイタニック』などの映画監督)の偉業を讃える特別なモデルとして発表されており、発売直後から生産終了の噂が囁かれプレミア化したという経緯があります。
さらに2018年にマイナーチェンジ・型番が一新されたことにより、116660 D-BLUE文字盤はわずか4年の生産期間ということとなり、今後さらなるプレミア価格となるポテンシャルを十二分に秘めていると言われています。

116660黒文字盤の現在の中古価格は110万円以上。
D-BLUE文字盤はそれをはるかに上回る150万円台で、一時期は180万円という価格を出したこともあります。
とりわけD-BLUE文字盤の品薄が顕著で、最近では流通がめっきり減っている状態。
少し前に買った方は、今売るもよし、様子見するもよしな状況でしょう。

なお、黒文字盤にもマークI~IIIの分類があり、現在は文字盤の種類によって買取価格が大きく異なることはありませんが、初期のマークIは2008年の一年のみ生産ですので、今後価格が高まっていくかもしれません。

↑マークIダイアル。「SEA-DWELLER」の「S」の字が角ばっている、「ft」の「f」の字が長い、などの特徴が見られます。また、王冠マークの突起部分が通常個体より長さがあります。

加えて、ただでさえ価格高騰が続くD-BLUE文字盤の中にもさらにレア個体が存在し、下記の特徴のある文字盤は高価格となります。
■パンチラ・・「DEEPSEA」の印刷が少しだけズレていて縁が白い
■ライムグリーン・・「DEEPSEA」が太く、SEA-DWELLERより下の文字が細い
■ゲッコーグリーン・・「DEEPSEA」が細く、SEA-DWELLERより下の文字が太い
いずれも微細な違いですので、見逃さないようにチェックしてみましょう!


シードゥエラー歴代モデル⑤シードゥエラー4000 Ref.116600

ケースサイズ:40mm
素材:ステンレススティール
防水性:1,220m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.3135
製造期間:2014年~2017年
定価:1,069,200円
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6年の沈黙を破り、再び1,220m防水のシードゥエラーとして姿を現したRef.116600。
ベゼルがセラクロム製となったり、インデックスや夜光にブラッシュアップが加えられました。
1,220m防水タイプに、グライドロックとフリップロックのダブルエクステンションシステムを搭載したのもシードゥエラー4000からとなります。
なお、このシードゥエラー4000が、価格を大きく上昇させています。
通称「赤シード」と呼ばれるRef.126600が2017年に出たことにより、生産期間わずか三年で終止符を打たれたことによる買い注文の殺到が大きな要因でしょう。

また、Ref.116600ならではのレアなポイントも少なくありません。
■ディープシーRef.116660に搭載されていた「リングロックシステム」がない。
■ディープシーRef.116660と比べ、操作性・装着感がアップしている。
■2017年新作Ref.126600に搭載された「サイクロップレンズ」がない。
■ケース径40mmと3モデルを比較したときに一番コンパクト。

とりわけ40mmシードゥエラーの最終世代にあたることの見直しは小さくありません。
現行シードゥエラー126600は43mmですので、厚みと相まって大きすぎると感じる方もいらっしゃるでしょう。
生産終了が発覚する前までは定価を下回る実売価格だったにもかかわらず、今では爆上げ。
現在では状態の良いものであれば180万円台を記録し、ディープシーや現行シードゥエラーに肉薄する勢いです。

シードゥエラー歴代モデル⑥Ref.126600

ケースサイズ:43mm
素材:ステンレススティール
防水性:1,220m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.3235
製造期間:2017年~
定価:1,230,900円
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シードゥエラー50周年の節目に、満を持して登場した新型シードゥエラー126600、通称赤シードです。
初代モデルのさらに初期にのみ生産されていた文字盤ロゴ「SEE-DWELLER」の文字列が赤色となっている個体を踏襲しました。
さらに、これまで風防破損防止のために使用していなかったサイクロップレンズを新技術のもとに採用。43mmにサイズアップと、外観も大きな変化を遂げた一本です。


加えて、ロレックスが「新世代」と自負する自社製ムーブメントCal.3235を搭載させています。
これまで48時間であったパワーリザーブが70時間にアップ!
ロレックスが特許を取得した、新しいクロナジーエスケープメントによる高いエネルギー効率と信頼性。そしてニッケル・リン合金を使用し、非常に高い耐磁性をも獲得しました。
また、カレンダーをどの時間帯でも日付変更可能にしたことなど、今までの腕時計業界の常識をドラスティックに覆すものとなります。

現在Cal.3235は順次ロレックスのモデルに搭載されており、デイトジャスト、パールマスターでも使用されています。
価格帯は発売当初は200万円近くまで爆上げされましたが、ご祝儀的なものだったのかやや落ち着いてきました。
そうは言っても150万円台後半と、定価を大きく上回る価格帯。他のスポーツロレックスと変わらない高騰となっております。

なお、発売からわずか3年ほどのシードゥエラー 126600には、実は今後価格高騰しそうなレアなポイントがあります。それは、「ノークラウン」と称される仕様です。

左:ノークラウン / 右:クラウン有
シードゥエラーだけの話ではないのですが、ロレックスは2018年頃から6時位置の「SWISS MADE」の間に、クラウン(王冠)マークを施すマイナーチェンジを行いました。
シードゥエラーの文字盤がいつ頃から移行したかは定かではありませんが、2019年頃よりクラウン有の126600が出回っていることを見ると、ノークラウン個体はわずか一年ほどの製造期間であったことがわかります。
このノークラウン個体は「マークIダイアル」と体系立てられ、稀少性が見いだされ始めています。
まだ如実に相場に反映しているわけではありませんが、要注目の仕様と言えるでしょう。


シードゥエラー歴代モデル⑦ディープシー Ref.126660

ケースサイズ:44mm
素材:ステンレススティール
防水性:3,900m
ムーブメント:自社製自動巻きムーブメントCal.3235
製造期間:2017年~
定価:黒文字盤1,331,000円/D-BLUE文字盤1,365,100円
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ディープシー10周年にあたる2018年、新型ディープシーが発表されました!
と言っても、外観に大きな違いはありませんが、やはり新型キャリバー3235を搭載させたことが大きな進化となります。
型番ごと一新しているので、やはりロレックスの新キャリバーにかける思い入れは並々ならぬものがありますね。
また、外観もわずかではありますが、マイナーチェンジが施されています。
ブレスレットが幅広になったり、ケースラグに細かなデザイン変更がなされました。

外観が大きく異なることはないからでしょうか。
発売当初、これまでの新作スポーツロレックスのような爆上げは見せませんでした。もちろん高騰はしましたが比較的早めに収束。現在黒文字盤は150万円を切るくらいの市場価格となっています。
一方のD-BLUE文字盤ですが、やはりもともとの人気ゆえか、現在170万円台とかなり価格動向は高め。
しかしながら旧型D-BLUEの高騰を考えれば思ったほど上がっていない印象です。やはり見た目がほとんど変わらなかったことが要因でしょう。
この状況は、裏を返せば買うなら今!ということ。
ロレックスは相場が本当に読めませんので、今後のさらなる価格高騰に期待するのであれば、相場が落ち着いている今、狙っていくのがいいかもしれません。


ロレックス シードゥエラー 今買うべきモデルとは?
50年の歴史の中で、確実な進化を遂げていったロレックスのシードゥエラー。では、どのモデルを今買うべきなのでしょうか。

スペック重視や、日常で長く愛用したい、という実用性重視派であれば、断然現行モデルを買うのが一番でしょう。
新ムーブメントの約70時間というロングパワーリザーブはやはり魅力です。週末に腕時計を着用していなくても、時計は動いたままをキープしてくれています。精度や安定性・耐久性もさらにパワーアップしているので、長く使いたい方であればなおさらです。

一方でロレックス、とりわけシードゥエラーは高い防水性や堅牢性から、中古であっても日常使いに問題ないコンディションであることが多いです。そのため状態の良い中古を選んで、価格高騰に期待しつつ大切に使う、という選択肢も良いですね。
ただし中古は、シードゥエラー本来の防水性は有していないことがほとんどとなりますので、お気をつけください。

ロレックス ヨットマスター

1992年、スイスのバーゼルにて、ロレックスが堂々発表したヨットマスター。
スポーツラインでありながら、ケース・ブレスレットともにイエローゴールド製であったこと。加えてこれまでのスポーツロレックスとは一線を画すような華やかなデザインを有していたことから、ヨットマスターの登場はロレックスファン・時計愛好家・セレブリティを多いに湧かせました。
当時はオーデマピゲのロイヤルオークやパテックフィリップのノーチラスと言った、「ラグジュアリー・スポーツウォッチ(ラグスポ)」が既に存在していましたが、一般ユーザーにこの概念を浸透させるに至ったのは、ヨットマスターの存在が大きいでしょう。

※初期ヨットマスター 16628。当時はオール18金イエローゴールドのみのラインナップだった
ヨットマスターの意匠は非常に特徴的で、サブマリーナ同様に回転ベゼルを搭載していますが、こちらは両方向回転式。さらに目盛が立体的にエンボス加工された独特なデザインとなっています。
また、高級ラインであるため、初代モデル以降いずれもオールステンレスモデルを採用していません。スポーツウォッチとしてはまさに異例中の異例ですね。
ただ、1997年にイエローゴールド×ステンレススティールのコンビ(ロレゾール)モデルを、1999年に「ロレジウム」で名高いプラチナ×ステンレススティールモデルを発売したことから手に入れやすいラグスポ的立ち位置を獲得し、ますますファンを増やすこととなりました。

もっとも、ラグジュアリーとは言え基本的にはプロフェッショナルモデルの扱いなので、オイスターケース・ブレスレットを搭載しており、防水性能は100m。また、現行モデルでは耐磁性や耐衝撃性・メンテナンス性といった面でハイスペックなムーブメントを搭載しております。
また、ロレックスのスポーツラインで唯一メンズ・ボーイズ・レディース(29mm)の3展開を行っていたため、ペアウォッチとしても人気を誇ります。
なお、ヨットマスターの歴代モデルは後述しますが、現行は42mm・40mm・37mmのラインナップとなっております。しかしながら中古市場でも生産終了モデルがよく出回っており、ボーイズ・レディースヨットマスターもまだまだ現役で私たちの腕元を彩ってくれています。

ロレックス ヨットマスターの素材
ヨットマスターのコンセプトは高級感にあります。 意匠も非常に端正でラグジュアリーですが、さらに特筆すべきはその素材。 オールステンレスモデルは採用せず、誕生当初はオール金無垢のみのラインナップでした。
また、現在ロレックスらしい独特の素材を使用しています。
それは、ロレジウム、ロレゾール、オイスターフレックスブレスレット。 あまり聞きなれない名称かもしれませんが、ヨットマスターのコンセプトには必要不可欠な三本柱です。

①ロレジウム

ロレジウムはロレックスの造語で、ロレックス+ステンレススチール(SS)+プラチナ(PLATlNUM)のこと。 ヨットマスターにのみ採用されるコンビネーションで、1999年に発表されました。
その斬新で異色とも言える光沢は大ヒット、日本国内でもヨットマスター人気を一気に高めました。
ケースとブレスレットには実用性高いステンレススチールを採用し、対してベゼルディスク・文字盤にはプラチナをあしらっています。
とてもスポーツウォッチとは思えない重厚さと存在感を感じられるのではないでしょうか。
実際、Ref.16622としてロレジウムモデルがリリースされて以降、ヨットマスター人気は飛躍的に高まったと言えます。


なお、ロレジウムヨットマスターは、文字盤カラーもまた特筆すべき事項が多くなります。
1999年の発売当初は、前述の通り文字盤にプラチナを使用したシルバーカラーがラインナップされました。
しかしながら2012年、ヨットマスターのモデルチェンジが行われるに伴い、ロレジウムにブルーカラーが追加されます。
さらにその4年後の2016年、ダークロジウムという新バリエーションでは、その独創的な美しさとロレックスのお家芸でもある独自加工にまたもや世間は驚かされる形となりました。

出典:https://www.rolex.com/ja/watches/yacht-master/m116622-0003.html
ダークロジウムとは、シルバーと同様に文字盤素材にプラチナを用いています。しかしながらダークロジウムの方はロレックスがプラチナとそのほか素材を独自配合したことで生み出されたカラーリング。プラチナ自体の美しい白銀はそのままにやや黒味を帯びるその新ダイアル、エレガンスな側面が強かったヨットマスターにクールさとモダンさを加えたように思います。
ダークロジウムの登場によって、さらにさらにヨットマスターは需要を上げることとなりました。
なお、現在ダークロジウム文字盤はデイトジャストやオイスターパーペチュアルにも採用されていますが、いずれも他カラーと比べても圧倒的に高い人気を誇ります。

②ロレゾール

出典:https://www.rolex.com/ja/watches/yacht-master/m116621-0001.html
ロレジウム同様ロレックスの造語で、ロレックス+SS+ゴールド(GOLD)のコンビネーションを指します。
ロレゾールはデイトナやGMTマスターⅡなど他のスポーツラインにも採用されていますが、ステンレスにアクセントとして織り込まれたゴールドが品のある高級感を沿えてくれることで、ヨットマスターのコンセプトに非常に合致した素材であると言えます。
2015年まではイエローゴールドとのコンビを指す用語でしたが、2016年よりエバーローズゴールドがヨットマスターに初登場。これまたロレックス独自の金で、2008年頃から話題になり始めました。


出典:https://www.rolex.com/ja/watches/yacht-master/m116621-0001.html
様々な他金属を配合することで純金にカラーをつけることは一般的ですが、中でも日本人の肌になじみやすいとの事で男女問わず人気あるピンクゴールド。 実は混ぜられた金属の経年によって変色することがあります。
この変色を抑えるため、ロレックスがやはり独自に少量のプラチナを配合・加工した金がエバーローズゴールドとなります。
これからの季節、海やプールに行く方も多いかもしれませんが、多少の水では色合いを損ねない画期的な新素材と言えるでしょう。
「世代を超えて続く眩い輝きを保証する」― ロレックスが連綿と受け継いできた企業理念そのものののような素材と言えます。

③オイスターフレックスブレスレット

出典:https://www.rolex.com/ja/watches/yacht-master/m116655-0001.html
2015年、ヨットマスター第六世代としてバーゼルワールドで発表されたRef.116655とRef.268655。
ロレックス初のラバーベルトがハイエンドであるヨットマスターに採用されたことにも驚かされましたが、なんとこのラバーもロレックスが開発・特許取得した素材だったのです。
「オイスターフレックスブレスレット」と名付けられた当ラバー、ブラックエラストマーでコーティングしたことで、オイスターの名に恥じないメタルブレスレット並みの堅牢性、防水性を確保することに成功しています。
エラストマーとは、「erastic(弾性のある)」+「polymer(重合体)」に由来するゴム弾性工業用材料のこと。
ベルトの内側には手首にフィットするように、これまた特許を取得した縦方向クッションシステムが備えられます。 着けた時の硬い、かゆくなるという弱点を見事克服しました。 機能面だけでなく、エバーローズゴールドとブラックによって醸し出されるスポーツエレガンスがなお他のモデルにはない魅力を感じさせるでしょう。

快適性と美観とを両立した、実用時計の追求に余念のないロレックスならではの素材。 ロレックスによりまた時計技術の未来に一石が投じられました。

ロレックス ヨットマスターの系譜とおすすめモデル
ヨットマスターはスポーツラインでありながら、デザイン性とコンセプトを大切にしたモデルを多く展開しています。
大海原を見晴るかすヨット上、ラグジュアリーなクルージングパーティー、少しフォーマルなスーツスタイル・・・ オールマイティに活躍するヨットマスターの系譜と、おすすめモデルをいくつかピックアップしてご紹介いたします。
また、相場も併せてご紹介しておりますので、時計選びの参考にしてくださいね。

【初代】ヨットマスター 16628 ホワイト

素材:イエローゴールド
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:172g
文字盤:シルバー
ムーブメント:Cal.3135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:1992年~2013年
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1992年にリリースされた、初代ヨットマスターです。
前述の通り、スポーツロレックスとしては異例ともいえるオール金無垢仕様!ベゼルまでもが独創的なゴールド製となっており、以降、ヨットマスターの大切なデザインコードとなっていきました。

カラーバリエーションとしては、ホワイトの他、ブルーやグレー、シャンパンがラインナップされました。
また、シェル文字盤等、さらなるハイエンドラインも存在します。
比較的製造期間が長いため中古市場で存在感を示しますが、特に手に入れやすいおすすめはホワイト文字盤でしょう。
なお、2007年以降に製造された個体は、ルーレット刻印(ケースインナーにROLEXのロゴとシリアルを記した仕様)となります。
ゴールド製のため相場は200万円超えとハイエンドですが、一方で金は素材としても価格が落ちづらく、経年変化に強いことから一生ものの価値を持つと言えるでしょう。

なお、40mmサイズの16628とともに、34mmサイズ(ボーイズ)の68628、29mmサイズ(レディース)の69628も同時リリースされています。

※ボーイズ ヨットマスター 68628

【第二世代】ヨットマスター 68623 ホワイト

素材:ステンレススティール×イエローゴールド
ケースサイズ:直径 33.0mm
全重量:102g
文字盤:シルバー
ムーブメント:Cal.2135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:1997年~1999年
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ヨットマスター初となる、ロレゾールモデルです。1997年のリリース当初は、ボーイズとレディースのみがリリースされました。こちらはボーイズサイズの方となります。
ムーブメントも、レディースデイトジャストなどに搭載されてきたCal.2135が用いられることとなりました。
33mmケースは男性には小さいと思うかもしれませんが、近年時計業界では小さめのメンズモデルが流行しているため、クラシックに着けこなしたい、といった層から人気です。

ただ、後述する第三世代 16622に二年ほどでモデルチェンジとなったため、流通量はそこまで多くはありません。
一方でステンレススティールとのコンビとなったことでオール金無垢よりかは価格が抑えられており、現在の中古相場はおおむね60万円台~70万円台となっております。

【第三世代】ヨットマスター 16622 ロレジウム シルバー

素材:ステンレススティール×プラチナ
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:146g
文字盤:シルバー
ムーブメント:Cal.3135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:1999年~2012年
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1999年、満を持してロレックスカタログに登場し、以降ヨットマスター人気を牽引することとなったロレジウムモデルです!
ベゼルと文字盤にプラチナを使用しており、美しい仕上がりがまさに「ラグジュアリー・スポーツウォッチ」の王道と言えるでしょう。
特に日本はプラチナ素材を用いたジュエリーの需要がきわめて高いため、あっという間に定番モデルとして仲間入りを果たすこととなりました。

一方で赤い秒針をアクセントに加えることで、ロレックスらしい「イケメン顔」も堅持されていますね。
ちなみに、こちらもオール金無垢の16628同様、2007年以降の製造個体はルーレット刻印が採用されています。
10年以上に渡って製造されたロングセラーですが、今なおその人気が衰えないことから、中古相場は90万円台~100万円台を維持しており、ロレックスきっての「値崩れしづらいモデル」と言えます。
一方で現行品に比べれば安く、かつロレックスならではの現象として状態の良いUSED品が多く出回っているため、「100万円以内でロレックスを買いたい」「初めてロレックスを購入する」といった方にオススメしたいヨットマスターです。


なお、同年にボーイズサイズのロレジウム 168622やSS×YGのロレゾール 168623、レディースサイズの同シリーズも併せてリリースされています。
ただし、レディースは2014年を以て、ヨットマスターのラインからは姿を消しました。
また、ボーイズサイズも2016年以降、37mmサイズへと移行し、加えて現行ボーイズではロレジウムとエバーローズゴールドの二択となりました。

【第四世代】ヨットマスター 16623

素材:ステンレススティール×イエローゴールド
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:147g
文字盤:グレー,ブルー他
ムーブメント:Cal.3135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:2004年~2016年
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2004年になると、SS×YGのロレゾールヨットマスターも、40mmサイズにラインナップとして追加されました。
実は、2016年を以て、ヨットマスターからイエローゴールド素材仕様は姿を消します。しかしながら、昔からのヨットマスターファンや、イエローゴールドの華やかさが好き!といった層から根強い人気があり、あえてこちらを選ぶ方は少なくありません。

ホワイトやグレー、ブルーといった、イエローゴールドモデルならではの多彩なカラバリが楽しめるのも、16623ならではでした。
こういった衰えない需要から比較的高値で推移しており、状態や年式にもよりますが100万円台~120万円台の相場を築いています。

【第五世代】ヨットマスター40 116622

素材:ステンレススティール×プラチナ
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:151g
文字盤:シルバー・ブルー・ダークロジウム
ムーブメント:Cal.3135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:2012年~2019年
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ヨットマスターの第五世代として2012年バーゼルワールドで発表された、ロレジウム仕様のモデルです。
デザインコードは、第三世代のRef.16622を踏襲しておりますが、随所にスペックアップが図られています。


特筆すべき変更点としては、ムーブメント仕様がまず挙げられます。同一のCal.3135を搭載しているのですが、116622以降はブルー・パラクロム・ヒゲゼンマイが採用されています。これはロレックス独自の技術で、磁性が高く磁気帯びしやすかった従来のヒゲゼンマイの素材を独自のものにすることで、従来の十倍も高い耐磁性、そして耐衝撃性を獲得しました。
また、夜光塗料がクロマライトに移行し、従来のスーパールミノバに比べて約二倍にあたる8時間発光が可能となりました。
さらにバックルとフラッシュフィットも、最新版に移行しています。
デザイン重視と思われがちなヨットマスターですが、そこはロレックスのプロフェッショナルモデルです。確実に最新スペックへとアップデートが図られてきました。


ただ、デザイン面でも特筆すべきことがあります。それは、文字盤のカラーバリエーションです。
従来のロレジウムヨットマスターはプラチナベースのシルバーカラーのみでしたが、2012年に発売されたこちらの116622より、ブルーとダークロジウムが追加されました。
前項の「ヨットマスターの素材」でも言及しましたが、とりわけ独自のプラチナ配合によるダークロジウム文字盤はエレガント&スタイリッシュ。独特の仕上げによって、角度で表情を変える様も、どこか妖艶です。
現在、スポーツロレックスの全体的な相場高騰によってヨットマスターもまた値上がりしていますが、このダークロジウム文字盤が牽引していると言っても過言ではありません。

ただし、現行ヨットマスターは、ダークロジウム文字盤とブルー文字盤の二択となります。そのためシルバー文字盤の方の稀少性が高まってきており、ダークロジウム文字盤に肉薄する相場を築き始めています。
大体の相場感としては、ダークロジウム文字盤が130万円台~。ブルー文字盤が120万円前後~。シルバー文字盤が130万円前後~となっております。

【第六世代】ヨットマスター40 ロレゾール 116655

素材:ローズゴールド
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:154g
文字盤:ブラック
ムーブメント:Cal.3135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:2015年~2019年
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2015年に発表され、ロレックス初のラバーストラップ、しかもロレックス独自素材のエバーローズゴールドということで一世を風靡したモデル。
「オイスターフレックスブレスレット」で快適な装着感や耐久性といった実用時計としての側面を強化しただけでなく、ヨットマスター特有の斬新なデザイン性も圧巻です。
エバーローズのケースとマットブラックのセラミックベゼル。
さらにダイアルとラバーで黒基調となった一本の中に赤いYACHT-MASTERのロゴ。
ひたすらカッコいいの一語につきるのではないでしょうか。

ちなみにこちらの116655、バイヤーが「長らく市場でなかなか見かけない」と言うほど、品薄気味なモデルです。
何度か言及しているように、現在スポーツロレックスは軒並み相場を上げている状態です。
しかしながらその中心はステンレススティールモデルであり、116655のようなオール金無垢モデルは、派手な急騰は見せていません。
にもかかわらず116655は早い段階から相場を上げ、かつ今なおなかなか在庫確保が難しいモデルとなっております。それだけ、116655の魅力が、世間の認めるところなのでしょう。
現在はやや落ち着いたものの、相場は定価2,570,400円を超える270万円前後。
後述しますが2019年に生産終了となっており、今後の価格動向から目が離せないヨットマスターのうちの一本です。

ちなみに、新たなるボーイズサイズに当たるヨットマスター37 268655として、同デザインのモデルが同時リリースされています。

ヨットマスター37 268655
「40mmだと、ちょっと大きい」「でも、35mm以下だと、クラシックすぎない?」そんな方々にちょうどよいサイズ感ですので、ぜひ一度ご試着頂きたい一本です。

【第七世代】ロレックス ヨットマスター40 116621

素材:ステンレススティール×エバーローズゴールド
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:161g
文字盤:ブラウン
ムーブメント:Cal.3135
パワーリザーブ:約48時間
防水性能:100m
製造年:2016年~2019年
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2016年バーゼルワールドで発表された新作ロレゾールタイプ。エバーローズゴールドが採用されたことでも話題になりました。
前述したオールゴールドのRef.116655では既に採用されていましたが、お馴染みのメタルブレスレットをエバーローズゴールド仕様としたドレッシーなデザイン性は、またさらにヨットマスター人気を押し上げることとなります。

ゴールドのほのかな気品に、チョコレートのシックなダイアルを採用したことで落ち着いた趣が加わりました。 Ref.116655同様、ダイアル上の赤いYACHT-MASTERのロゴが上手に遊び心を演出します。

また、翌2017年には、ブラック文字盤もラインナップに追加されました。

スポーツシーンのみならず、アフターファイブやパーティーなどにもおすすめしたい逸品です。
なお、平均相場は150万円台~となっております。

ちなみに、やはり同年に新たなボーイズヨットマスター37の、ロレジウムモデルがリリースされています。

ヨットマスター37 268622

【最新世代】ヨットマスター40 ロレジウム 126621

素材:ステンレススティール×エバーローズゴールド
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:160g
文字盤:チョコレート・ブラック
ムーブメント:Cal.3235
パワーリザーブ:約70時間
防水性能:100m
製造年:2019年~
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ヨットマスターは、2019年にリニューアルが図られました。とは言えデザイン面はそのまま踏襲された形です。
大きな変更は、ムーブメント。従来のCal.3135から、Cal.3235の搭載がスタートしました。
このCal.32○○と付くムーブメントは、ロレックスが2015年頃から自社製品に順次入れ替えていっている機械です。
従来品よりさらに耐衝撃性と耐磁性がアップしたこと。加えてパワーリザーブが48時間から70時間に延長されたことから、ロレックス自身も「最新世代」と自負する名機。
Cal.3235への移行を以て、ヨットマスターはリファレンスも1166〇〇⇒1266〇〇へと変化しました。
なお、エバーローズゴールドの方は変わらずチョコレート文字盤・ブラック文字盤の二本柱となります。
また、オールエバーローズゴールドの126655も、そのままブラックのバリエーションを踏襲しました。

【最新世代】ヨットマスター40 ロレジウム 126622

素材:ステンレススティール×プラチナ
ケースサイズ:直径 40.0mm
全重量:151g
文字盤:チョコレート・ブラック
ムーブメント:Cal.3235
パワーリザーブ:約70時間
防水性能:100m
製造年:2019年~
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同じく2019年、Cal.3235への移行を以てモデルチェンジを果たした、ロレジウムの新型ヨットマスターです。
ただし、前述の通り、126622以降はシルバー文字盤が生産終了となり、ダークロジウムまたはブルー文字盤の二択となりました。
なお、ヨットマスター37については、ロレジウム・ロレゾール・オイスターフレックスモデル全てがまだ据え置きの状態で、モデルチェンジは行われていません。
しかしながら前述の通り、ロレックスは積極的に新型ムーブメントへの移行を進めているので、37mmサイズの方に関してもいずれメスが入れられるでしょう。
相場については、デザイン面で新旧に大きな違いがないことから、まだ目立った相違はありません。
しかしながら新型の方がスペックアップしていること。加えてまだ流通しきっていないことから相場が高く、平均して160万円台~となっております。

【2019年新作】ヨットマスター42 226659

素材:ホワイトゴールド
ケースサイズ:直径 42.0mm
全重量:151g
文字盤:チョコレート・ブラック
ムーブメント:Cal.3235
パワーリザーブ:約70時間
防水性能:100m
製造年:2019年~
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バーゼルワールド2019にて、新型ヨットマスターに新しい顔ぶれが仲間入りしていました!
それがこちらの、ホワイトゴールド製モデルです!しかも、ヨットマスターとしては初の42mmサイズです。
一目見て、これまでのヨットマスターとは全くデザインを異にすることがおわかり頂けるでしょう。

出展:https://www.rolex.com/ja
このインパクトのある印象は、ベゼルにセラミックを搭載させたことも大きいですね。
伝統的にヨットマスターにはゴールドやプラチナといった貴金属ベゼルが用いられてきました。
しかしながら今作ではブラックセラミック。しかもデイトナ等で流行りのセラクロムではなく、マットタイプです。

出展:https://www.instagram.com/rolex/
さらにオイスターフレックスを搭載させることで、よりスポーティーで、よりカッコいいラグジュアリー・スポーツウォッチへと昇華されました。
残念ながらまだ実機は見れていません。
世界中で非常に大きな話題となったため、発売から一年経つ今なおずっと品薄状態なのです。
事実、定価が3,052,500円ですが、実勢相場はそれを大きく上回る350万円超え・・・
ただ、発売直後は400万円を超える値付けが行われていたため、比較的落ち着いてはきているようです。
今後、エバーローズゴールドやロレジウムと並んで、ヨットマスター人気を牽引していくことは想像に難くありません。

ロレックス ヨットマスターⅡ
最後に、ヨットマスターの上位機種・ヨットマスターIIについてもご紹介いたします!

ヨットマスターII 116680

素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径 44.0mm
全重量:180g
文字盤:ホワイト
ムーブメント:Cal.4161
パワーリザーブ:約72時間
防水性能:100m
製造年:2007年~(2017年に文字盤仕様がマイナーチェンジ)
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ヨットマスターをベースに、本格的なヨットレースに特化したスポーツモデルとして2007年誕生したのがヨットマスターⅡです。
44mmとかなり大型のケースに、世界初のレガッタ・クロノグラフを搭載していることで一躍脚光を浴びました。
レガッタ・クロノグラフとはカウントダウンができる機能のことで、ロレックスが独自に開発した、ロレックスの中で最も複雑と称されるムーブメントです。
ベゼルとムーブメントが連動しているリングコマンドベゼルで、最大10分までのカウントダウンを可能に。 また、ベゼルには高い耐傷性・耐蝕性を持つセラミックベゼルを採用。
ヨットマスターについていたデイト表示を省くことで、特殊機能と視認性の両立を実現しました。


出典:https://www.rolex.com/ja/watches/baselworld/new-yacht-master-ii/m116680-0002.html
ヨットマスターⅡはその特殊機能に注目されがちですが、デザイン面でもヨットマスターI、そして他のスポーツラインとは一線を画します。
モデル名があしらわれた青いセラミック製のセラクロムベゼルにホワイトダイアル。 特徴的なスモールセコンドを起点に、扇型で青く縁取られたカウントダウン10分計が付されており、醸し出されるマリンテイストはヨットマスターから高級感を受け継いでいることを示唆しています。
コンプリケーションムーブメントであるCal.4161を搭載していますが、 パワーリザーブは約72時間ときわめて利便性が高いことが特徴です。また、プロフェッショナルモデルらしく、100m防水というのも嬉しいですね。

基幹モデルとなるRef.116680はオールステンレスですが、ヨットマスターⅡは現行でオールイエローゴールド、ロレゾール、ホワイトゴールドとプラチナのコンビネーションのラインナップがあります。

※ヨットマスターII ロレゾール 116681

※ヨットマスターII オールイエローゴールド 116688

なお、ヨットマスターIIは2017年に文字盤一部がマイナーチェンジしております。
詳細は、下記の記事をご覧ください!


まとめ
「スポーティー」の枠に捕らわれず、ともすればフォーマルウォッチのようなエレガンスを携えるヨットマスター。
それでいて日常に息づくことを前提として製造されているところは、最高のウォッチメイカーでありエポックメイカーであるロレックスならではです。
ロレックスウォッチの中でも人と少し違ったモデルをお探しの方は、一度ヨットマスターをお手にとってみてはいかがでしょうか。 プラチナやゴールドが持つ重厚感と高級感に触れられること請け合いです。

ロレックス ヨットマスターⅡ

マリンスポーツをコンセプトにロレックス・サブマリーナの上位モデルとして1992年に誕生したヨットマスター。

メンズ、ボーイズ、レディースの3型を用意し、18KYGモデルのみという他のロレックス・スポーツモデルとは異なる登場は当時、話題となりました。

その後、プラチナベゼル×ステンレススチールモデルのヨットマスターロレジウムのヒットにより新たな顧客層を開拓したことも記憶に新しいことでしょう。

そんな中、さらにロレックスは次なる一手として、2007年、ヨットマスターにレガッタ・クロノグラフ機構を備えるスポーツモデルを誕生させました。

この関係はもしかしたら、シンプルなエクスプローラーと多機能なエクスプローラーIIとの関係に近いのかも知れません。

レガッタ・クロノグラフとは?
ロレックス初となるカウントダウン式クロノグラフ(レガッタ・クロノグラフ)機構を備えたヨットマスターII。

その基本構造はデイトナに搭載されているCal.4130をベースとして約4年の月日をかけて開発されたムーブメントと言われています。

ロレックスが特許を取得しているという仕組みは回転ベゼルをムーブメントと連動させている点です。

この仕組みは後に登場しているスカイドウェラーにも応用されている技術となります。
ここでは図を追いながら、ヨットマスターIIに搭載されているカウントダウン式クロノグラフ、すなわちレガッタ・クロノグラフをご紹介致します。
1.通常の状態

ヨットマスターIIのカウントダウン式クロノグラフは文字盤上にある半円上のインジケーター部分(0~10まで記載されているところ)と、クロノグラフ針を組み合わせながら計測することになります。
2.カウントダウン式クロノグラフ作動モードの切り替え

セラミックベゼルを反時計回りに90度回転させます。
するとご覧のように「YACHT-MASTER II」のロゴが3時位置方向に変わります。
4時位置のリセットプッシュボタンを押します。
3.リューズの開放

リューズを開放し、カウントダウン時間の設定を行います。
通常の時刻合わせと同様にねじ込み式リューズを開放します。
4.カウントダウンの時間設定

上記のポジションにしてリューズを上に動かすと、半円上のインジケーター部分(0~10まで記載されているところ)の三角針が動きます。
ここで任意の時間を設定します。画像は4分間のカウントダウンを設定しています。
5.設定の完了

セラミックベゼルを時計まわりに90度回転させます。
「YACHT-MASTER II」のロゴが6時位置に戻ります。
この状態にすると、押されていた状態の4時位置のリセットプッシュボタンが通常状態に戻ります。
6.計測開始

ここからは通常のクロノグラフモデルと同様の作動方法となります。
2時位置のスタート/ストッププッシュボタンを押し計測を開始します。
赤いクロノグラフ針が時計回りに回転し、1分が経過する毎に半円上のインジケーター部分の三角針がクロノグラフ針と連動して動いていきます。
画像は残り2分となっています。
7.計測終了

計測が終了したら、2時位置のスタート/ストッププッシュボタンを押してクロノグラフ針を停止させます。
4時位置のリセットボタンを押すと、クロノグラフ針、半円上のインジケーター部分の三角針がともに元の位置まで戻ります。

ヨットマスターIIの前期・後期
ヨットマスターIIはデビューして10年目となる2017年に細かいマイナーチェンジが行われています。

ひと目見た感じだとわかりにくい部分となりますが、このように並べてみるとだいぶ表情が変わって見えます。
ここではその違いについてご紹介致します。

左・ロレックス ヨットマスターII Ref.116680 (2017年以降マイナーチェンジ後)
右・ロレックス ヨットマスターII Ref.116680 (2017年以前マイナーチェンジ前)
針の色と形状
ブルースチールのペンシル針がシルバーのメルセデス針に変更されています。
ロレックスのスポーツモデル共通の顔に変更されました。
12時位置と6時位置以外のインデックスの縁取り
ブルーの縁取りがされたインデックスがシルバーの縁取りに変更されています。
色数を減らしたことで、視認性が向上されています。
12時位置と6時位置のインデックスの形状
従来はすべてスクエア形状のインデックスでしたが、12時と6時位置のインデックスのみ形状が変更されています。
12時位置は三角形状、6時位置は長方形に変更されました。
夜光面が拡大されたため、暗所での視認性が向上しています。

ヨットマスターIIのバリエーション
2007年に登場したばかりのヨットマスターIIだけに、フルモデルチェンジは行われておらず、先述したマイナーチェンジのみとなります。
ここではヨットマスターIIの素材バリエーションをそれぞれご紹介していきましょう。
ステンレススチール

ロレックス ヨットマスターII Ref.116680
それまでゴールド素材のみというラインナップから高嶺の花としての存在であったヨットマスターIIですが、2013年に待望のオールステンレスモデルがラインナップに加わりました。

定価(2020年4月現在)は1,975,600(税込)と、200万円を切るプライス。

ちなみに並行輸入価格は1,918,000(税込)と他のスポーツモデルと比較すると定価との差が少なく、狙い目のモデルと言えるでしょう。
他のロレックスモデルと同様に型番の下一桁が「0」はステンレススチールを意味します。

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ロレゾール(ステンレススチール×エバーローズゴールド)

ロレックス ヨットマスターII Ref.116681
イエローゴールドではなくあえてエバーローズゴールドと組み合わされたロレゾール(コンビ)モデル。
針、インデックス、スモールセコンドの枠、クロノグラフボタン、リューズ、センター駒、ベゼル(一部)がエバーローズゴールド仕様となります。

ヨットマスターIIでエバーローズゴールドを狙っている方は現時点(2020年4月現在)においてはこちらのコンビモデルを手に入れるしか選択肢はありません。
定価(2020年4月現在)は2,686,200(税込)。

型番の下一桁が「1」はピンクゴールド/ステンレススチールを意味します。

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イエローゴールド

ロレックス ヨットマスターII Ref.116688
ヨットマスターと同様にヨットマスターIIのデビューモデルにラインナップされていたのがイエローゴールドモデル(ホワイトゴールドも同時)です。
文字盤のバリエーションはすべての素材と同様にホワイト文字盤のみ。

定価は同じオールイエローゴールドのコスモグラフ デイトナのRef.116508が定価(2020年4月現在)は3,873,100(税込)で、ヨットマスターIIの定価(2020年4月現在)は4,605,700(税込)と、ヨットマスターIIの方が上位モデルとなるようです。

型番の下一桁が「8」はイエローゴールドを意味します。

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ホワイトゴールド×プラチナベゼル

ロレックス ヨットマスターII Ref.116689
イエローゴールドモデルと同時デビューを果たしたのがこちらのホワイトゴールドケースモデル。
ベゼルのみプラチナ素材を使用していることから、定価は(2020年4月現在)は5,094,100(税込)とヨットマスターIIのラインナップ中もっとも高価なモデルとなります。

ステンレススチールモデルと同様にクロノグラフ針が赤色となり計測時間の判断に優れています。
型番の下一桁が「9」はホワイトゴールドを意味します。

ロレックス ミルガウス

X線を扱う医師や、発電所で働く技師といった強い磁場の存在する職場で働く人々のために作られたロレックスを代表する耐磁時計「オイスター・パーペチュアル・ミルガウス」。名前の由来はフランス語のmill(数字の1000)とgauss(磁束密度の単位)で文字通り1000ガウスもの磁束密度に耐えられる耐磁性を実現したモデルです。
1956年に登場したミルガウスは、ムーブメントを耐磁性の軟鉄素材ケースで覆うことによって耐磁性を実現しましたが、耐磁という目に見えない機能は当時の市場では理解させず、1980年代に姿を消すことになりました。
しかし、磁気製品が身近なものとなった現代社会では、磁気が時計に及ぼす影響が大きくなり、2007年に復活することになりました。
1 ロレックス ミルガウス Ref.116400GVの特徴
2 ロレックス ミルガウス Ref.116400GVのスペック
3 ロレックス ミルガウス Ref.116400GVの製造年
4 ロレックス ミルガウス Ref.116400GVのムーブメント
ロレックス ミルガウス Ref.116400GVの特徴
ミルガウス誕生50周年のアニバーサリーモデルとして発表され、現在はブラック文字盤と、“Zブルー”と呼ばれるブルー文字盤の2タイプがあり、いずれも稲妻モチーフの秒針と、ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンカラーのサファイアガラスが特徴的です。
Zブルーの文字盤は2014年に加わりました。「Z」のネーミングには文字盤の塗料に含まれる「ジルコニウム」の頭文字が由来となっており、またリファレンスナンバーの末尾“GV”は、フランス語 “Glace Verte ”の略で、緑のガラスを意味しています。

「ミルガウス」の最大の特徴は、その高い耐磁性能です。水や埃と違い、磁気は目に見えないため普段気にすることはほとんどありませんが、テクノロジーが進んだ現代では、磁気を発生させる多くの機器が溢れています。一般的な機械式時計の場合、磁場の影響を受けやすく、磁気が内部に入る事で、精度不良を起こしてしまいます。
例えば携帯電話のスピーカー部分に密着した場合、22,400A/mもの磁気にさらされます。一般的な時計に規定されている耐磁性能は60ガウス(4,800A/m)となりますので、密着状態でなくとも磁気の影響を受けやすいでしょう。

「ミルガウス」は、1,000ガウス(80,000A/mに相当する)もの強力な磁束密度に耐えられる特別なケース設計がされています。オイスターケースと強磁性のインナーケースによる2重構造になっており、オイスターケースのねじ込み式裏蓋を開けると、さらに軟鉄製インナーケースの裏蓋が現れます。
内部の裏蓋には磁束密度の記号である”B”と矢印の刻印がされており、この裏蓋の機能を表しています。このインナーケースの裏蓋もねじ込み式で、磁気からムーブメントを保護し、さらに日付表示を無くすことで、開口部分を可能な限り少なくするなど、磁気の侵入に対する対策が徹底されています。


ロレックス ミルガウス Ref.116400GVのスペック
素材:ステンレス
ケースサイズ:直径40mm
ムーブメント:自動巻き( Cal.3131 )
防水性能:100m
夜光素材:ルミノバ&クロマライト → クロマライト
風防素材:サファイアガラス(グリーンカラー)

ロレックス ミルガウス Ref.116400GVの製造年
・ブラック 2007年(Z番)~
・Zブルー 2014年(ランダム番)~

パワーリザーブ:約48時間
クロノメーター: 〇
ハック機能:〇
駆動タイプ:自動巻き
振動数:28,800振動/時
ミルガウスのムーブメントには、ロレックスの基本ムーブメントであるCal.3135に、耐磁用の専用パーツを使用した専用ムーブメントCal.3131を搭載しています。
ミルガウス独自のパーツとして常磁性素材の非晶質合金をアンクルとガンギ車に使用することにより、極めて高い耐磁性を実現。また、ヒゲゼンマイの素材にパラクロムを採用することで、素材の特性上、磁気の影響をほとんど受けず、さらに耐衝撃性、精度の安定性が一段と向上しています。

メンズモデル

ロレックス ターノグラフ

ロレックス デイトジャスト

ロレックス デイトジャストⅡ

ロレックス OY.PP.デイト

ロレックス OY.PP.

ロレックス エアキング

ロレックス デイデイト

ロレックス デイデイトⅡ

ロレックス スカイドゥエラー

ロレックス チェリーニ

ボーイズモデル

ロレックス デイトジャスト ボーイズ

ロレックス OY.PP. ボーイズ

ロレックス ヨットマスター ボーイズ

レディースモデル

ロレックス デイトジャスト レディース

ロレックス OY.PP. レディース

 
商品イメージ

ルイヴィトン

こちらもブランド興味が無い人でも知っている超有名ブランドルイヴィトン。財布は少し値段が下がっていますが、バッグは相変わらずの人気で高額買取が可能です。色や型番によって人気は違いますので、高額でない場合もございます。
■モノグラム

日本の家紋をヒントに、創業者ルイ・ヴィトン氏のイニシャル「LとV」に、星と花を組み合わせ、1896年に作り出されたパターンで

1896年の誕生以来、ルイ・ヴィトンのシンボルともなっている。

1959年に登場し現在に至るモノグラムキャンバスは軽くて柔軟で耐久性があるだけでなく

完全な防水性も備え、しかも表面に傷が極めてつきにくい性質をもっている。

■ダミエ

モノグラムより前の1888年に生まれたたダミエ・ライン。

日本の市松模様からインスピレーションを受けて作られた大人の雰囲気が漂うデザイン。

ダミエは数年間にわたりルイ・ヴィトンのトランク用に用いられた、市松模様のキャンバスを現在に蘇らせた伝統的なデザイン。

1996年に新たに発売されたこのダミエ・ラインは、シンプルながらも優美な雰囲気に包まれたおもむきが、多くの女性の心をとらえ、限定発売の予定がその後も定番化された。トラベルバッグ、シティバッグ、財布・小物類など、洗練されたフェミニンなアイテムからカジュアルでユニセックスなアイテムまで、幅広いラインナップ。

■ダミエ・アズール

ダミエ・ラインの発売から10年を経て登場した、フレッシュでフェミニンな新色、アズール(紺碧)。

アズールはルイ・ヴィトンが大切にしている旅のエスプリ、リヴィエラ海岸の魅力やリラックスしたサマーシーズンを表現している。

シティバッグからラゲージ、財布・小物類にいたるまでシックでフェミニンなコレクション。

■ヴェルニ

1998年にマーク・ジェイコブスが自身のデビュー・コレクションのショーのためにデザインして誕生したモノグラム・ヴェルニ。

ヴェルニという名前はフランス語で「エナメル」を意味し、フェミニンで個性的なカラーで彩られた
エナメル加工が施されたカーフスキンに、モノグラムを型押した素材は、独特の光沢感でゴージャスな印象。

まばゆい輝きを放ち、モノグラム・パターンが際立つ洗練された鮮やかなカラーバリエーションが特徴で、ファッショナブルで活動的な女性のためのライン。

■マルチカラー

アーティスト村上 隆のデザインによってルイ・ヴィトンの伝統的なモノグラムキャンバスを33色の特殊なシルクスクリーン印刷で表現した、カラフルでモダン、アヴァンギャルドな魅力を備えたライン。カラーはブロン(白)とノワール(黒)の2色展開。シティバッグから財布・キーケースなどの小物類、ルイ・ヴィトンを象徴する定番アイテムからライン独自のモデルまで、フェミニンで個性的なアイテムが幅広く揃う。

■エピ

フランス語で「麦の穂」を意味するエピ。

1920年代にルイ・ヴィトンで使われていたグレイン(型押し)のパターンをヒントに1985年に新たに開発されたパターンで、風にたなびく麦の穂をイメージして作られた。

■タイガ

1993年、初のメンズラインとして登場したタイガ・ライン。「タイガ」はロシア語でシベリア地方の針葉樹林の意味。精巧な型押し(グレイン)が施された洗練された上質な牛革(カーフレザー)とビジネスユースを意識したデザイン。真の上質を求める男性に向けて、トラベルバッグやビジネスバッグ、財布・小物類が揃っている。大人の余裕を演出してくれるラインナップ。

その他買い取れるのも


基本的には何でも買取は可能ですが、もちろん買い取れない場合も御座います。大型家具等は買取不可となるケースが多いです。またゴルフクラブセットも7~8年型落ちすると買取不可となるケースが御座います。

買い取れる商品としましては、ブランドモノのバッグ、財布、小物、アクセサリー、洋服、お酒、ブランドモノの時計、絵画、骨董品、ゴルフクラブ(セット)、PC、ゲーム機、ゲームソフト、切手、未使用のテレホンカード等々、色々買取可能です。

 

着物や毛皮も買取可能ですが現在着る人が少なくなっているため、お安くなるケースが御座います。また着物は証紙付きのものなら買い取り額がアップします。